「セクハラ失業した男」ウディ・アレンの大反論 自伝本めぐって再燃する「父と息子」の愛憎劇

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ミア側が1人か2人の弁護士しかつけていないのに対し、自分が10人ほどのすご腕弁護士をつけたのも、刑事裁判に呼ばれるなど初めてなのだから、それぞれの分野に強い人に相談するのは当然だと自己弁護。

児童福祉施設と児童性的虐待クリニックの両方が「虐待の証拠はない」と判断したにもかかわらず(その記録文書は残っていない。ウディは、プライバシーの関係で、それらの文書は破棄するのが普通だと言う)、検察がだらだらと引きずったのは、ミアがマコらに色目を使ったからではないかとの憶測もちらつかせる。

さらに彼は、無実である何よりの証拠として、彼とスンニが、結婚後、養女をふたりもらいうけた事実を挙げる。児童虐待をした人物に養子縁組が許されることは絶対にないというのが、彼の主張だ。

訴訟の理由は「ミアの復讐」?

だが、無実であるならば、なぜこんな容疑をかけられるはめになったのか。ウディは、ミアの自分に対する復讐だと確信している。

スンニとの関係を知ったミアは、ウディに「殺すより酷いことをしてやる」と言った。それが、彼を性犯罪者に仕立てることだったというのだ。ウディはディランをかわいがっており、学校への送り迎えも、ミアでなく彼がやっていた。ウディが虐待していたとなれば、彼は、ディランに会うことすらできなくなる。

それで、ミアは、幼いディランが告白をする映像を録画した。それはミアが何度も練習させた末に撮影したものだと、ウディは力説する。ディランが「ママが私にうそをつけと言う」と泣く様子を目撃したという証言もあるそうだ。

性的虐待という発想が出てきたのには、ミアがそのような環境で育ったことも関係していると、彼は見る。彼女の弟は児童への性的虐待で現在服役中出し、モーゼスが本人から聞いたところでは、ミア自身も家族から手を出されたことがあるらしい。

次ページ「ミアが洗脳を行っていた」とウディは主張
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事