その「類似点」こそ、産業構造の歪みです。何度も指摘しているとおり、日本は小さい企業が圧倒的に多いという歪みを抱えています。
イギリスのデータを見ると、労働者が大企業と小規模事業者に集中しており、中堅企業が少ないことがわかります。この産業構造の歪みが、生産性が低い原因となっています。
長期になればなるほど「財政出動」が必要になる
コロナウイルスとの戦いが短期戦ならば、各国の財政は問題にならないかもしれません。しかし長期戦になれば、どこまで企業と雇用を守ることができるかは、最終的にはどこまで財政出動ができるかにかかっています。
余裕がない小規模事業者が多ければ多いほど、支援を求める企業と労働者が増えるため、その国の負担は重くなります。反面、小規模事業者が多い国ほど生産性が低くなり、財政は弱くなります。つまり、国の負担が重い国ほど、それに対応するお金が少なくなるのです。
そして日本は小規模事業者が極めて多く、財政が脆弱な国の代表格です。コロナ問題が長期化すれば、どこまで小規模事業者を守るのか、苦渋の決断を下さなければならない日が近づくのです。
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