毎日一緒で「コロナ離婚」がよぎる夫婦への助言 米国製エリートが学ぶ「幸福の授業」の教え

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コロナの影響で自宅で過ごす時間が増え、関係が悪化した夫婦が認識すべきことは何でしょうか?(写真:Ushico/PIXTA)
『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』の著者であるスコット・ギャロウェイ氏は、9つの企業を立ち上げ、株式上場も果たしたシリアル・アントレプレナーである。
資本主義の頂点を味わった彼はしかし、「経済的成功は『手段』にすぎない。もっとも大切なものは家族の愛である」という。そんなギャロウェイ氏が、主に自らの「失敗と後悔」から学んだ「幸福になる方法」を伝える授業「アルジェブラ・オブ・ハピネス(幸福の代数)」は、ニューヨーク大学で5000人が受講、100万人が視聴する大人気講義となった。
その講義を書籍化した『HAPPINESS』の中から、本稿では「ギャロウェイ流・夫婦のあり方」の講義を再編集して紹介する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅にいることが多くなり、共に過ごす時間が増えたことで、関係が悪化するケースも増えている日本人夫婦の参考になることを願っている。

愛と人間関係を最重視せよ

人生の目的は愛と人間関係である。他はすべて手段にすぎない。

『ニューヨーク大学人気講義 HAPPINESS(ハピネス)――GAFA時代の人生戦略』は、2万5000部のベストセラーになっている(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら

ヒトという種である私たちにとって、愛にはいくつかの区分けがある。幼いとき、私たちは愛を受け取る一方だ。親から、教師から、保護者から。

大人になると、愛は相互的なものになる。他者を愛するのと引き換えに何かを受け取る。相手からの愛情、安心、あるいは性的な行為。

やがて与えるだけの愛も生じる。相手も自分を愛してくれるか、引き換えに何かを得られるかとは関係なく、愛さずにはいられない。無条件で見返りを求めず、ただその人を愛するという強い気持ちと、その人の幸せだけを願うこと。

与えられる愛は慰めとなり、互いに与え合う愛は満足をもたらし、完全に与えるだけの愛は永遠である。あなたは不死身となる。

私たちの役割、種の一員としての仕事は、無条件に誰かを愛することだ。それがホモ・サピエンスの生き残りを確実なものとする、秘密のスパイスである。

そして人がこの行為を確実に行い続けるよう、自然はそれに何よりも大きな満足感を付与した。誰かを無条件に愛することは、究極の幸福である。

それはその人が重要な存在であり、生き残り、進化し、そして生命をつなぐものであると、全世界に伝えるものだ。1人の人間の人生など一瞬にすぎない。しかしその一瞬が重要なのだ。

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