在宅勤務で実践したい「腰痛を改善する座り方」 4つのポイントを押さえて全身の不調を改善

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ポイント4:正しい胸張りの姿勢を保つ

最後にご紹介する「胸を張る」ことは、体幹トレーニングの入り口ともなる姿勢です。しかし、その方法、姿勢が間違っていると何の効果も出ません。次のような手順で、正しい胸張りの姿勢をキープして、体にいい生活をしましょう。

まず、胸張りの際には、肩甲骨同士をむやみに引き寄せないように注意しましょう。この際、もしも肘が体から離れていたら不正解です。

正しい「胸張り」姿勢では、肘が体幹より前にきます。この際、両手を太ももに置いてください(両手を太ももの付け根にしか置けない場合は、間違っています)。

次に、この状態で、腕を前に伸ばしてください。前述のポイント1~3の座り姿勢を保持したまま、両手を前に伸ばすのです。腕が長く見えるように伸ばすのがポイントです。アゴを突き出さず、肩を耳に近づけないようにしましょう。それからゆっくりと両手を太ももの上に置いてください。

1カ月で姿勢がよくなり体調も改善

以上、「全身の不調を改善できる、正しい座り方」に焦点をあてて、①足の裏3点を地に着ける、②お尻の筋肉を引っ張り上げる、③正しく背骨を立てる、④正しく胸を張る――の4つに意識を向けるポイントを絞り込みました。

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普段使っていない関節や筋肉を動かすため、難しく感じた人も多いでしょう。しかし、これらをしっかり体得しつつ座る習慣を身に付けるだけで、あなたのストレートネックや腰痛、腕のしびれなどは、驚くほど改善していくはずです。

つねにこの姿勢を維持するのは、最初は大変かもしれませんが、家にこもってテレビを見ている際のCMの間だけでもこの座り方を意識してみるなど、少しずつ、この正しい座り方が身に付くよう心がけてみてください。

1カ月で、見違えるほど普段の姿勢がよくなり、身体各所のズレがリセットされ、体調が改善することが期待できると思います。

本多 奈美 全米アスレティック・トレーナーズ協会公認アスレティック・トレーナー

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ほんだ なみ / Nami Honda

オクラホマ大学卒業後、全日本バドミントン公式トレーナーなどを務めた経験豊富な全米アスレティック・トレーナーズ協会公認アスレティック・トレーナー(NATABOC-ATC)。今ではアスリートに限らず、演奏家、オペラ歌手などにも指導しているほか、企業やスポーツ団体で講演も行い、幅広く活動している。激しい運動をせずに体を正しく整える運動方法を指導するため、エクササイズ教育を実践する「株式会社りとるジム」を設立。トレーナーも指導に受けにきている。

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