「急にガタがきた」体で密かに起きている大変化

不調の原因を加齢と決めつけるのは危険だ

体に不調を感じる人は、背中が「広がっている」ことが特徴として挙げられます。なぜそのような現象が起きるのでしょうか?(写真:xiangtao/PIXTA)
30代を過ぎると、体調が思わしくなくなったり体が思うように動かなくなったりすることが増えます。この繰り返しで「年をとると体にガタがくる」という言葉に納得した、という人も多いのではないでしょうか。加齢による体の衰えは確かにありますが、実は別の原因から体の異変が起きて痛みや不調を抱え続ける体になるケースも多いようです。そのしくみと対策を、半世紀以上にわたり多くの人の体を診てきた筆者が『引き合う動きが体を変える』の内容から一部抜粋し紹介します。

「年をとったから体にガタがきた」は本当?

腰痛、ひざ痛、頭痛、股関節痛、坐骨神経痛、肩こり、目のトラブル、冷え……。年を重ねるごとに、こうした痛みや不調を抱えがちになり、いちばんつらい症状が少し治まっても、次から次に別の症状があらわれるようになった、という声をよく耳にします。

このような実感を「年をとったから体にガタがきた」と片づけるのは簡単ですが、実は何か別の原因から起きた現象かもしれません。というのも、こうおっしゃる方の体にはたいてい「ある特徴」が見られ、そこに手を打つことで痛みや不調が遠ざかったケースがあったからです。

その特徴としてまず挙げられるのが、背中が「広がっている」こと。背中と言われても、自分の背中を真正面から見る機会はないでしょうから、あまりピンとこないかもしれません。ですが人混みの中などで他人の背中を観察すると、一口に背中と言ってもさまざまな状態にあることがわかるはずです。

背すじがスッと伸びて引き締まった印象の人もいれば、背中が丸まったり肩が上がったりして「広がっている」印象の人もいる。こうした違いは、体にどう影響するのでしょうか。

お腹と背中には多種多様な筋肉があり、そのすべてがうまく働くことで姿勢を維持し体を動かしています。お腹の筋肉が衰えた方に多いのが、下腹がポッコリと出た姿勢。お腹を引き締めていた筋肉が力を失い、腸などの位置が下腹のほうまで下がってたまった状態をイメージすると、わかりやすいかもしれません。

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