スズキとVW包括提携、鈴木修会長「フォルクスワーゲンとはイコールパートナー」両社首脳会見内容

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

鈴木会長 「出資については、今までの経験から、20%だと連結の関係があるので、19.9%(という比率)を考え出した。私どもが出していただくことは、何かわれわれもイコールパートナーとして一緒にやっていくんだと、スズキの従業員にもその決意を持ってもらおう、という点では、ただ一方的に(株を)持っていただくだけではなしに、われわれもやるんだと。こういう力を従業員にも植え付けていく。これが1つ。もう1つは19.9%だと2000億円ですから、それをお持ちいただくことに対して、それなら自分たちも、ワーゲンさんほど財閥ではないが、小ではあっても半分くらいは持たしていただくのが社会の常識ではないのかな、と考えた。ただし、ワーゲンさんの株が品薄なのでとりあえずは500億円相当を持たしていただくという考え方です」

--具体的に事業面でどのように相乗効果を出す考えか。具体的な計画があれば知りたい

鈴木会長 「何からやるかという話だが、いっぱいありましてね。スズキからも「こういうことをやりたい、優先して欲しい」とお願いしていると同時に、VWさんからも「こういうことを先にやりたい」と注文をいただいている。お互いに注文を出し合って、そして優先順位を付けて、お互いにメリットがあるやつからやっていく。今日、調印したので、さっそく明日からそれを決めていく。のんびりはしておれない」

--両社は90年代に、小型車の開発・生産プロジェクトの合意があり、その後白紙になった経緯があると思う。今回、同じ組合わせになるが、長く提携関係を続けるためにどういうことをしていこうとしているのか

鈴木会長 「90年代の話を失敗だというお話だが、私はそう思っていない。契約が途中で破棄された、というお話のように受け止めたが、そういう事実もない。一緒にやりましょうかといろんな計画の案が出たが、タイミングとして、ちょうどGMとの関係もあったし、ワーゲンのほうにも家庭の事情があった、われわれにもあった。それでその問題が終わった。もうちょっとマジメに受け止めていただいていい」

VW会長 「鈴木会長がおっしゃられた、その通りだ。スズキ,VWどちらもただちに具体的なプロジェクトを始めようと意気込んでいる。20年以上も昔のその話だが、その当時、私はアウディだったが、当時の話についてVWはそれほど関心はなかった。今回はきちんとしたパートナーシップである」

--経営のほうにも参加することは考えているか。オフィスを互いの本部に開くことを考えているか。資本関係や協力をさらに経営レベルまで引き上げていくのか。また、プライオリティについて。技術協業ということだが、ディストリビューションはどうするのか。特にインド、中国ではシナジーが得られるだろうと思うが

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事