スズキとVW包括提携、鈴木修会長「フォルクスワーゲンとはイコールパートナー」両社首脳会見内容

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--11月2日に行われた中間決算発表の時点で鈴木会長は、VWとの提携報道に関する質問に対し「火のないところに煙は立たないというが、今回はマスコミが勝手に煙を立てている」という発言をされたが、そのときにはもう交渉に入っていたことになる

鈴木会長 「煙のないところに煙をたてようとしているといったのは、どういうことを意味するかというと、話し合いに入っているということは、例えば、独オペルとGMとか、フィアットの問題とか、いろんなものが、話し合いしても途中で中止になったりやめるケースが多いですね。みなさんが「煙が立つ」というのは、いつのことを言っているのか逆にそれをお聞きたいですね。そうでしょう。だって、話しがまとまらないのに、ただお会いしただけで「VWとやっている」とは言えないわけですね。ある程度のゴールが見えるときに初めて言えることである。私は、いばるわけではないが、日本では、国会が、内閣総理大臣が解散権を行使するときはどれだけ嘘をついてもいいと、そうなってるんでしょう。それと一緒じゃないでしょうかね」

--インドでスズキが長年培ってきたプレゼンスをVWは間接的にとはいえ、手に入れることになる。またスズキは(マルチとの)輪の中にVWを受け入れることになる。今回の提携をマルチ側にどう説明したのか。また、マルチ側の反応は

鈴木会長 「インドやパキスタンとかいろんなアジアの国があるが、今の時点で個別に話をする必要はないと思っている。というのは、VWからインドについてどうしたい、という申し出があった場合にどうするかだ。何もまだ申し入れがないのに、慌てる必要はない。これからの問題だ。それが基本。もう一つ、今の地球の中で、1社だけ独占で販売している国はない。常に競争はある。競争しながらお互いに協調していく。そのへんの術(すべ)、技術は私ども持っている。うまくやっていく自信を持っている」

--こういった重大局面であるので、改めてスズキの後継者問題についても聞きたい。VWグループに一歩踏み出される中で、スズキ株式会社の社長はこれからも、未来永劫、スズキ株式会社から日本人が就くのか、それとも今回の提携で他の可能性もあるということになったのか

鈴木会長 「ちょっと勘違いしているのではないか。そう思いますよ。VWの11番目のブランドになったわけじゃないんですよ。われわれはVWとイコール・パートナーとしてやっていくことだ。日本でも、株を51%持っている会社は、親会社から代々社長が送られている場合があるが、19.9%ですから。また、うちの社員はドイツから経営者を迎え入れなければならないほどヘボばっかりじゃありませんよ。素晴らしい後継者がいっぱいいる。それはご安心いただいていい」

VW会長 「この協力はパートナーシップだ。インドは、今、2番目の工場を造られているが、インドではVWのシュコダが競合相手になるだろう」

--一部報道でVWはスズキ子会社の意図があると言わているが、将来的にそういうことはないのか。また、今回は迅速な決定に至ったようだが、時間はどれくらいかけたのか

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