Zoomだけじゃない!リモートワークの新「神器」 SlackやTeamsが急成長、固定電話も家で応答

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チャットやビデオ会議だけではない。リモートワークのハードルになりがちなのが、オフィスの固定電話にかかってくる電話への対応だ。普段から携帯番号で連絡を取っている場合は問題ないが、固定電話の利用が多い場合はクラウドが活用できる。

マイクロソフトのチームズでは、チームズ上で電話をかけたり、取ったりすることが可能だ。日本マイクロソフトはソフトバンクの電話網とクラウドシステムをつなぎ、通話を可能にしている。

【2020年4月7日19時57分追記】初出時の記事にあった日本マイクロソフトの山崎氏の発言を削除いたします。

固定電話をクラウド移行する意味

アマゾンのクラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」を活用し、独自に電話システムを構築した企業もある。AWSの導入支援を手がけるサーバーワークスだ。AWSにはもともと、「Amazon Connect(アマゾン・コネクト)」というコールセンター向けサービスがあり、指定の電話番号にかかってきた電話をPCなどのブラウザ上で取れるというものだ。

かけてきた相手の電話番号を営業支援システムの「セールスフォース」上の顧客リストと自動的に突き合わせて、誰が電話をしてきたかもわかる。AWSのAI(人工知能)による文字起こし機能を使えば、会話内容も自動で記録できる。サーバーワークスでは実証実験を重ね、実際に成約するケースも出てきたという。

TSグループでは入社式をリモート開催し、入社手続きも新入社員の出社なしで行った。SmartHRには雇用契約などをオンラインで締結するなどの機能がある(写真:SmartHR)

さらに、入社式をズームやチームズなどを活用して開催する例が出てきている。ただ、対面で入社手続き書類を受け渡したり、押印が必要という企業も少なくない。

医療・介護の人材紹介・派遣大手のTSグループは4月1日、ズームを活用したオンライン入社式を開催。入社手続き書類の対応のため、クラウド型人事労務ソフト「SmartHR」を導入した。オンライン上で雇用契約書の締結が可能になったほか、従業員本人がスマートフォンやPCから従業員情報を入力するだけで入社手続きに必要な書類を自動作成し、役所への電子申請ができるため、対面での受け渡しや押印は不要だという。

コロナショックでリモートワークを強いられたことで、かえって対面で仕事をする意味を考え直す局面にきている。さまざまなITツールを使いこなせるかどうかが、あらゆる企業の競争力を左右する時代になった。

中川 雅博 東洋経済 記者

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なかがわ まさひろ / Masahiro Nakagawa

神奈川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英語専攻卒。在学中にアメリカ・カリフォルニア大学サンディエゴ校に留学。2012年、東洋経済新報社入社。担当領域はIT・ネット、広告、スタートアップ。グーグルやアマゾン、マイクロソフトなど海外企業も取材。これまでの担当業界は航空、自動車、ロボット、工作機械など。長めの休暇が取れるたびに、友人が住む海外の国を旅するのが趣味。宇多田ヒカルの音楽をこよなく愛する。

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