コロナ機に「オンライン株主総会」がやってくる ガイアックスなど数社が導入、「悪用」懸念も

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ガイアックスのほかにも、3月26日に総会を開催した日華化学は、江守康昌社長が新型コロナウイルスに感染して入院。役員の一部も濃厚接触者となり、会場への出席を取りやめざるをえなくなった。

このため、出席可能な役員のみ福井市内の会場に出向き、出席できない役員5人が音声で出席した。

ウェブツールを使って議決権行使

ガイアックスは今回、ウェブ会議ツールの「Zoom」での参加を呼びかけ、申し込みは総会開催5分後の27日10時5分まで受けつけた。

株主の本人確認は、Zoomに入室した株主から順に、議決権行使書に記載された株主番号をカメラにかざすことで確認。総会中の議決権行使は、カメラの前で拍手のモーションをしてもらう。つまり、株主であることや議案への賛否は目視で確認する、というもの。これは、Zoomを使って株主総会に参加した株主は11人と、少人数だからこそ可能になったと言っていい。

ガイアックスの2019年12月末時点の株主数は2629人。例年、総会の出席者は20~30人で、「今年は例年以上に郵送もしくはインターネットでの議決権行使を呼びかけたので、総会出席者はさらに減るとの見込みから、目視で議案への賛否は確認可能だろうと考えた」(同社広報)という。ちなみに、総会会場に出席した株主は3人だったという。

ガイアックスがバーチャル総会に踏み切ることができたのは、3月26日の時点で株主総会が成立する定足数を満たし、会社側の議案を可決するのに必要な票を事前に会社側が確保していたからこそと言える。

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