日本人研究者が語る韓国での半地下"隔離"生活 新型コロナ対策、韓国と日本の大きな「差」
アカデミー賞を受賞した韓国映画の『パラサイト 半地下の家族』は、日本でも話題になっているそうですね。
私は映画の舞台となったソウル市の半地下の部屋で研究を続けていますが、新型コロナウイルスの拡大でほぼ隔離された生活を送っています。韓国では、屋塔房(オクタッパン)という屋上に建てる小屋と半地下の部屋は相場より安いので、私のような貧乏な研究者は重宝しています。
対策は日本より徹底している
3月に日本に帰る予定でしたが、日本政府が韓国からの入国者に制限をかけ空便も船便もほぼなくなり、感染の不安を抱えながら半地下に引きこもるしかなくなりました。
大学も休校になってしまい、街には人影もほとんどありません。私は、かろうじて営業している学生食堂で食事をしたりネットに接続したりする以外、自宅で過ごすことが多いです。
新型コロナの対策については、日本より韓国のほうが徹底しています。法的にも政治的にも、韓国は日本よりも私権を制限できる強みを発揮しています。携帯電話には頻繁に政府からメッセージが届き、居住エリアで感染者が出たことを知らせてくれます。
感染の可能性がある日本や中国などからの入国者には、GPS機能が付いたアプリを強制的にインストールさせ、追跡をします。