ところで、犬猫数の増減とソロ社会化との間には奇妙な相関があります。有配偶および独身(離別・死別含む)人口と世帯類型のうちの「夫婦と子」世帯と単身世帯とで比較してみましょう。国勢調査の確定データがあるのは2015年までなので、2000年から2015年との増減率で比較してみました。
この15年間に、犬の頭数は、マイナス6%であるのに対し、猫はプラス20%と大きく増えています。一方、配偶関係では、有配偶がマイナス3%、独身がプラス5%、世帯類型では、夫婦と子世帯はマイナス4%で、単身世帯がプラス43%でした。「犬・有配偶・夫婦と子世帯」がすべてマイナスであり、逆に「猫・独身・単身」がすべてプラスとなっています。
家族は圧倒的に犬を飼う率が高い
つまり、やや乱暴に言えば、家族の数が減ったのに合わせて犬の数が減り、独身や1人暮らしの数が増えたのに合わせて猫の数を増えたとみることもできます。事実、ペットフード協会の調査では2009年まで、世帯別の犬猫飼育率を調査していましたが、それよると、単身世帯は犬も猫も同じ7%ずつであるのに対し、2人以上の世帯は24%が犬を飼い、猫は13%です。家族は圧倒的に犬を飼う率が高いのです。
とはいえ、もちろん、これはあくまで相関なので、「猫が増えたのは非婚化が進んだからだ」とか「非婚化が進むと猫が増える」といった因果とはなりません。
実際、住居条件によって、ペットを飼いたくてもままならない場合もあります。そこで、飼育状態に関係なく、「犬好き」か「猫好き」かについて、未婚と既婚との間に違いがあるのかについて調べてみます。私のラボ(ソロもんラボ)で2018~2019年にかけて、全国20~50代未既婚男女約3100名に対して行った調査の結果がこちらです。
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