「38歳からの婚活」を成功させた女性の“機転"

“掘り出し物"の夫を射止めたシングル母

母親に複雑な感情があるとはいえ、子どもを1人きりで育てることはできない。そして、生まれてしまえば孫はかわいい。育休後に職場復帰した後は、紀子さんの母親が保育園への送り迎えなどをしてくれた。子はかすがいということわざは、夫婦だけではなく親子にも当てはまるのかもしれない。

紀子さんが再び出会いを探し始めたのは38歳のとき。ネット広告で有料の婚活サイトが1年間だけ30%オフになっているのを見つけたのがきっかけだった。

「何としてでも結婚したいという気持ちはありませんでした。でも、ネット婚活にどんな人がいるのかなと興味があったんです。毎月3000円なら払えるとも思いました」

婚活市場でモテモテの男性となぜ巡り合えたのか

現在の夫である悠太さん(仮名、41歳)は初婚で、研究職。いわゆる理系男子である。穏やかな性格で、家事を分担するのはもちろん、紀子さんが苦手なママ友との付き合いにも参加してくれるらしい。

出会った当時、悠太さんは37歳。婚活市場ではモテモテのはずだが、なぜ紀子さんが彼と巡り合えたのだろうか。その秘密は、自分のプロフィールや相手に求める条件の書き方と見せ方にあるようだ。

ネット婚活は膨大な候補がいるために条件検索でお互いを絞り合う。自分のプロフィールをよく見せるだけでなく、相手に求める条件も慎重に設定する必要がある。条件が厳しすぎると、可能性を狭めるだけでなく、「面倒くさい人」と思われかねないのだ。

「相手の年齢は20~50歳までと、本音よりも広めにしました。感じ悪く思われないためです。ただし、私は自分の行動を理不尽に制限されたくありません。タバコはときどき吸うことをはっきり書きました。600万円という、女性にしては高めの年収も隠していません。それでもひるまない男性がいいと思っていました」

次に、相手の選定である。紀子さんが男性に求めた条件は3つ。関東地方の同じ県内に住んでいること、「子の有無」に関してあまりこだわらないこと。そして、「オレってすごいぞ、オレについてこい」的なアピールはしていないことだ。「そういう男性は嫌いなんです。私も働いているので、結婚するとしたら支え合えばいいと思いました」。

悠太さんは紀子さんがネット婚活で会った3人目の男性だった。子どもについてはもともと「事情によっては気にしない」と、光る書き方をしていた悠太さん。最初に会う前のやりとりから感じがよかったと紀子さんは振り返る。

「その前に会った人たちとは、当たり前のように2人きりで会いました。子どもは母に預けたんです。悠太さんに会ったのは、2人目から1週間も経っていなかったので、また子どもを預けるのは気が引けると思っていました。すると彼が『お子さんはどうしますか? よければ一緒に』と子連れでも入りやすい店を探して予約してくれたんです。連れて行った息子もグズることなく、1人で楽しそうに遊んでいました」

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