会社員が「戦略を考える力」を身につける超基本 「マーケティング思考」とはいったい何か?

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日本の伝統芸能の世界で有名な「守・破・離」という考え方があります。

①守……お手本や基本を忠実に守る
②破……お手本に自分なりの工夫を加える
③離……まったく新しい自分独自のものを作る

この守破離はビジネスの世界でもよく使われます。簡単にいうと、独自のアイデアはトレース(模倣)から始まるということです。

例えば、画家や作曲家、コピーライターやデザイナーなども、最初は師匠やほかの作家の作品を模倣することから始まることが多いでしょう。スポーツの世界でも、名選手のフォームを模倣するというケースは多いはずです。つまり、どのような分野においても、オリジナリティを発揮するための基礎トレーニングとしてトレースが根づいています。

マーケティングも同様に、「優れた成功モデルの模倣」から学ぶことができるはずです。例えば、皆さんのまわりにも戦略を考えることが得意な人がいるのではないでしょうか? このような人は、生まれつき戦略を考えることが得意なわけではなく、無意識に成功パターンを分解して、自分の脳にインプットすることで「引き出し」を増やしているのです。つまり、「模倣するトレーニングを繰り返して」いるのです。

トレーニングを繰り返すことで鍛えられる

同様に、皆さんも日常の中で成功モデルを模倣するトレーニングを繰り返すことで、マーケティング戦略を考える力を鍛えることができるはずです。

上司からこのような依頼があったとしましょう。

・マーケティング戦略を考えてもらいたい
・面白いマーケティングキャンペーンを考えてもらいたい
・新規事業のマーケティング計画を考えてもらいたい

こんなとき、成功モデルを自分の中に取り込む(模倣する)トレーニングをしていれば、「あの企業の成功パターンを応用してみよう」などと、思いつくはずです

ここからは、戦略を模倣するにあたってのポイントを考えていきます。

例えば、「この企業がこの広告媒体に投資しているから、自分もマネしてみよう」というのは、よい摸倣ではありません。単にマネしても、成果はおぼつきません。戦略の成功は、その企業のビジョンや理念、ビジネスモデル、組織文化などが複雑に絡み合って生まれたものです。ですから、裏側の仕組みから理解して、根底から摸倣する力を磨くことが大切です。

どうすれば仕組みから模倣をすることができるのでしょうか?

ここでフレームワークを活用するのです。世の中にフレームワークはたくさんありますが、ここで紹介する5つの基本フレームワークだけマスターできれば十分です。

PEST:事業に影響を与える外部要因を理解する
② 5Forces:業界構造を理解する
③ 3C:顧客・競合・自社の概要を理解する
④STP:市場・顧客選定と独自性を理解する
4P:顧客への価値の届け方を理解する

この5つの基本フレームワークを活用して、成功企業のマーケティング戦略を読み解いていくことで、自分の仕事に活用するヒントを得られるはずです。

ここまでマーケティング戦略を描く力の鍛え方を考えてきました。

①成功事例を模倣する
②仕組みから模倣するためにフレームワークを活用する

この2つのトレーニングを日頃から繰り返すことを、仕事に活きるマーケティングの実践知を身につけることができます。

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