意外と知らない「ウイルスと人体」のメカニズム

コロナウイルスが広がる今押さえておきたい

人間の体温は、常に内臓や筋肉が活動して熱を生み出しつつ、体の表面から余分な熱を逃がすことで調整され、ちょうどいい体温の「セットポイント」が設定されている。

体温のセットポイント(図:小林哲也)

ウイルスなどの病原体が体内に入ると、血管や粘膜にある、免疫に関わる細胞が病原体の侵入を察知し、免疫反応の信号を出す。そして、その信号や病原体を脳の細胞が感知し、体温のセットポイントを通常より高く設定。脳からの指令が神経細胞を通して全身に伝えられると、体の表面の血管が収縮したり、皮膚の汗腺を閉じて汗が逃げないようにするとともに、筋肉を収縮させて熱をつくり出すのである。

熱が出るしくみ(図:小林哲也)

寒いときに「鳥肌」が立つのはなぜか?

さて、風邪といえば、“寒いぼ”とも呼ぶ「鳥肌」も関連性があるだろう。人間は寒さを感じると体がこわばったり、鳥肌が立ったりする。そもそも、人間を取り巻く空気の温度は、一部の地域を除き、体温よりも低いのが普通である。そのため、心臓から全身へ送られた温かい血液は、空気と接する皮膚で放熱して体温を一定に保っている。皮膚は、自動車でいう「ラジエーター」のような役割を果たしているわけだ。

次ページ皮膚の体温調整機能
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