経費削減と収入確保で2014年までに再建図る--石井清純・駒澤大学学長

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経費削減と収入確保で2014年までに再建図る--石井清純・駒澤大学学長

--学長就任の抱負は?

日本の私立大学の場合、建学の理念を重要視しており、それを内外に明確に示すことが一番大切だろうと思っていた。他の仏教系大学の場合、宗門の跡継ぎの養成という側面が色濃く出るが、駒澤大は学部の数が多く、総合大学の形をとっている。それが非常に大きな魅力であると同時に、中心となる建学の理念があいまいになっていた。今回の問題も一つはそこに原因があるのではないか。

本学は、ワンキャンパスで4年間を学び、学生と教職同士の交流が密だ。私は歴代で一番若い学長。「顔の見える大学」を全面的に出して、今回の痛手から立ち直っていきたい。

--巨額損失をきっかけに、学校法人の首脳陣は総退陣しました。

全体的なまとまりがなかったことと、ガバナンス、理事会機能が非常に脆弱化していたことがある。

--7月には再調査委員会の報告がまとまりました。

(金融商品の)売り手である証券会社の説明のあり方なども複合的に判断し、大学全体の判断が甘かったという結論が導かれている。大きな取引をするにあたって、判断する大学の組織的な基盤が弱かった。ですから、今回、新しく資金運用規定を作り、資金運用のための委員会を設置することについて、9月の理事会で承認を得た。

--従来、運用規定や運用委員会は存在しなかったのでしょうか?

運用規定はあった。ただ、今回、信用取引は行わない、安全第一でしっかりやる、というガチガチの規定としてしっかり制定した。組織的にも、理事長の下に(運用を)しっかり検討していく機関を置いた。

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