経費削減と収入確保で2014年までに再建図る--石井清純・駒澤大学学長
--ただ、わからない部分が随分と残されています。
それは事実のすり合わせをして、確定するのはまず不可能であろうということが一つ。それから、犯人捜しをしているだけでは前に進めないこと。責任追及より、どんな形で学内の意思統一を図るかが、いま私の喫緊の課題になっている。
--金融商品の売り手である証券会社の法的責任追及のお考えは?
可能性としてありえなくはないが、それは理事長が判断すること。私の判断としてはなかなか難しい。
--今後、有価証券の運用はどうあるべきだとお考えですか?
規定でも申し上げたように、安全第一ということだ。理事会機能の強化はたいへん重要だと思っており、今年に入ってから理事会の開催回数などを増やし、実質的討議を行う場とする検討を行っている。さらに、常勤監事を新たに設け、ガバナンス、コンプライアンスという面を含めて内部統制システムを強化する。
--銀行借り入れをすることになりました。今後の設備投資計画などにどう影響するのでしょうか。
借入金は来年から毎年25億円超ずつ返済しなければならない。これが5年間続き、6年目以降は12億円くらいに減る。当然、経費削減や収入確保を考えながら進めていく。
ただ、全学的な意向として、キャンパスの再開発は絶対にやらないといけない。それは大学としての魅力の確保になってくる。学生への影響はゼロではないにしろ、学生サービスの低下を伴わない形での財政計画をシミュレートしているところだ。