「開花寸前」の分野こそ将来伸びるといえる理由 2020年以降に伸びるビジネスの見極め方
その流れはすでに顕在化していて、例えばチームラボの作品は世界中で受け入れられていますし、InstagramやTikTok、YouTubeのようなプラットフォームは今後も優位性を持ち続けるでしょうね。
さらに、一時期の盛り上がりが落ち着いてきたように思える分野、例えば自動運転も開花寸前の場所です。自動運転が限定的に実装される場所で今のうちに知見を養っておけば、自動運転ビジネスが本格的に拡大したときに、その領域を最初に独占する人になれるはずです。
すでに「何者かになっている人」と親友にはなれない
開花寸前の場所にいることのもう1つのメリットは、「将来何者かになる人と仲間になれる」ことです。
開花寸前の場所に集まる人の数って、そもそも少ないでしょう。でもその中で、将来誰かはきっと何者かになる。その人が自分のことを覚えていてくれれば、いつか自分をビジネスの現場に呼んでくれる可能性があります。
今は人脈作りに一生懸命な方が多いですが、はっきり言うと、「何者でもない人が、すでに何者かになっている人と親友になるのは難しい」ですよ。でも開花寸前の場所にいれば、形だけではない、将来本当に使える人脈を築くことができるかもしれません。
それに、20代が問われているのは「どれだけポテンシャルがあるか」なんですよ。チャレンジしてこなかった人材と、「チャレンジした結果失敗したけれど、こんな風にやりきりました」と言える人材とでは、どちらにポテンシャルがあるかは明らか。だったらたくさん失敗して、ポテンシャル人材だと思われる方が得です。
自分が思う以上に、周囲の人は自分を見てくれているものですから、たくさんチャレンジして、その結果失敗したとしても誠実に対応し続けることが、自分の評価を上げていきます。
もちろん、開花寸前の場所がすべて開花するわけではないのですが、大切なのは、途中で投げ出すことなく、任された仕事をきちんと全うすること。もし選んだ事業が開花しなくても、「これをやりきった」というエピソードが1つあれば、その看板が新しいご縁を運んでくれます。
「始まりの場所」ではそういったチャレンジできる機会がたくさん訪れますから、今転職を考えている20代の皆さんは、キャリア戦略の1つとして考えてみてもいいのではないでしょうか。
(取材・文/一本麻衣 企画・編集/大室倫子)
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