スマホの画面ロックが即突破されてしまうワケ

元警部が教える、こんなに怖いスマホ犯罪

「じゃあパターン認証は?」と思われた方もいるでしょう。

Androidのパターン認証は、一筆書きで9つのポイントから4つ以上のポイントを使うもので38万9112通りあるとされ、使い方次第では脆弱ではありません。ただし、やはり設定が甘い人が多いことに問題があります。

というのも、9つのポイントをフルに使っている例は少なく、そのうえ手が自然に動きやすい「Z」「L」などのアルファベット型や「1」「3」などの数字型、「コ」「レ」などのカタカナ型、それに類する単純なパターンにしている人が多いために、突破されやすいのです。

加えて、最大の問題としてのぞき見に弱い点も挙げられます。

アメリカ海軍兵学校とメリーランド大学バルティモアカウンティ校の研究チームが2017年に発表した論文によると、1.5〜2m後ろからスマホのロック解除シーンを1回のぞき見た場合、6桁のPINコードの場合は10人に1人の割合でしか解除に成功しなかったのに対し、6つのポイントを使ったパターン認証の場合は3人に2人の割合で解除に成功したといいます。

パターン認証は、英数字よりも瞬時に記憶に残りやすい傾向があるため、電車内やカフェ、映画館などでの肩越しののぞき見(ショルダーハッキング)には、十分注意してください。

今日からできる画面ロックの強化策

ここまで画面ロックに潜む怖さをお伝えしましたが、ではどうすればいいのでしょうか?

『あなたのスマホがとにかく危ない~元捜査一課が教えるSNS、デジタル犯罪から身を守る方法~』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

まずは、パスワードを見直すことです。名前や誕生日のような他人から見て、自分と関連するような英数字は避けましょう。

ネット上でさまざまなサービスを利用する機会が増え、スマホ画面のロック以外にも、皆さんが使うパスワードの数は急増しているはずですから、その管理も含めて考えるなら、信頼のおける利用者の多いパスワード管理アプリを利用して自動作成したほうが、自分で作るよりも安全かつ効率的にパスワードを運用できるでしょう。

アプリのストアで「複雑なパスワードの作り方」などで検索すれば簡単にサービスを見つけることができます(パスワード管理アプリに限らず、信頼のおけない配信元からのアプリをダウンロードすると、一緒にウイルスが入ってしまうことがあるので、アプリの評判と配信元企業の信頼性をしっかりと確認しましょう)。

また、Androidユーザーでパターン認証をどうしても使用したいという場合は、通過するポイントの数を8つ、9つと増やすとともに、なぞった経路が表示されない設定に変更しましょう(機種によりますが、「設定」→「セキュリティーと現在地情報」→「画面ロックの設定」→「パターンを表示する」のチェックを外すことで非表示になります)。

以上、ここでは画面ロックの問題を扱いました。

しかし、スマホに潜む危険は、SIMカードのロック(ロックしていなければ、画面ロックをしていてもSIMカードを別のスマホに差し替えるだけで使用されてしまう)や、不適切動画やデジタルタトゥーの問題、巧みに誘導される詐欺サイト、個人情報を狙う危険なフリーWi-Fi、子どものスマホ管理、SNSから始まる犯罪被害の問題等々、多岐にわたります。

こうしたことへの対策や対処法は、新刊『あなたのスマホがとにかく危ない~元捜査一課が教える SNS、デジタル犯罪から身を守る方法~』に詳しく記しました。自分のみならず、家族の安全を守るためにも、ぜひ確認してみてください。

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