マックカフェのリベンジ! 3度目の正直なるか《それゆけ!カナモリさん》

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■カフェ市場はマックに席巻されるのか

 意気込みは、原田泳幸CEOのコメントからうかがえる。「やるからにはトップを目指す。価格は他社とも比べて一番お得であり、マクドナルドの店舗数の多さ、24時間営業などの利点を考えると(カフェ市場で)一番をとれない理由はない」(東京ウォーカー)という。

取り扱い店舗も、年内には都内260店舗前後、2010年内には全国1000店舗の展開を目指す(同)というから、完全制圧に向けたチャネルの面展開も急ピッチで進む。新業態店をチマチマ出店していた状況とは意気込みが違う。

1000店という規模は、チェーン展開カフェ市場の約2割に上る店舗が市場に突如出現したのと同じだ。他の例で考えるなら、セブンアンドワイがコンビニ店舗にATMを設置してATM市場を制圧したのと同じだ。流通網やチャネルを活用した「経営シナジー」を発揮した展開である。

プロモーションにも注力している。「マクドナルドがカフェメニューを開始 試飲キャンペーンに800人行列」((J-CAST)という記事も掲載されていた。

無料コーヒーで今までマクドナルドに来店しなかったカフェ客を呼び込むのは、もはやお手の物だ。マックの無料コーヒーに慣れてきた消費者も、「何か他のメニューも頼まなきゃいけないのかな……」という躊躇もなく、新メニューを試しに行ったことだろう。

渾身の新商品(Product)、日本全国を完全制圧する面展開のチャネル(Place)、800人を集客する無料試飲キャンペーン(Promotion)とくれば、最後に残されたマーケティングの4Pの一つ、価格(Price)が気になる。

決め手はもちろん、マクドナルドならではの“お手ごろ価格”。一番安い「カフェラテ」のSサイズが190円、高い「カフェモカ」のMサイズが300円とリーズナブルな価格に抑え、200円台後半~400円台がメインのカフェチェーン店との差別化をはかったと、東京ウォーカーは分析している。

 

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