家余り時代に入居希望者を増やす「ひと工夫」 住宅流通を救う!?ホームステージングの実力

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すでに“家余り”状態となっている日本。徐々に普及しつつあるホームステージングは、住宅流通市場の救世主となるだろうか。写真は賃貸住宅の例(写真:林浩一さん提供)

住宅を売るときなどに、室内を家具やインテリアなどでディスプレーして魅力的に演出するのが「ホームステージング(Home staging)」だ。アメリカでは、住宅を売るなら当たり前の手法だが、日本でも徐々にホームステージングが普及しつつある。

というのも、日本ではすでに、住宅ストック数が世帯数を上回る“家余り”状態になっている。今後も人口や世帯数が減少する一方、住宅のストック数は増えていく。立地や築年数などで条件が悪い住宅は売りづらい、貸しづらいことになる。こうした状況の救世主になる可能性があるのが、ホームステージングだ。その実力を見ていこう。

ホームステージングの実力とは?

ホームステージングを施せば、当然ながら費用が発生する。それでもステージングするメリットは、家具などを配置することで広さが実感できるだけでなく、その部屋でどういった暮らしができるかをリアルにイメージできることにある。

日本ホームステージング協会が公表した「ホームステージング白書2019」を見ると、不動産の仲介・賃貸ともに、ステージング後に内覧者が増え、成約期間が短くなる傾向が明らかだ。

(出所)日本ホームステージング協会「ホームステージング白書2019」を基に東洋経済作成
次ページ内覧者が増えた理由
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