堂々と「副業」する人が本業先で欠かさないこと これから必要なのは「副業マネジメント力」だ

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本来は企業にちゃんと副業制度があり、名実ともに副業できるのが望ましいが、制度がない場合、副業を小さく始めてみるのも1つの手だ。

まず、目的を定める。スキルアップや報酬アップ、キャリア形成やネットワーク構築など、その目的はさまざまだ。後に会社を説得するためにも、「副業してみたい」という安易な考えではなく、何のために副業をやりたいのかを明確に定めておくことが重要である。

「報酬目的ではない副業」の意義

次に、機会を見いだす。自ら発信したり、外部にネットワークを作ったり、貢献範囲や興味分野を探ったりしながら情報を集めておくとよいだろう。その中で、自分の「できること」「できないこと」を見極めておく必要がある。判断を見誤り背伸びしすぎると本業に支障を来しかねないからだ。

最後に、余暇の時間を利用して小さく始める。どんな知見が得られ、どう成長でき、本業にどのように貢献できるかという実績を作るためである。実績をもとに社内で理解を得られそうな人に相談してみるのもよいだろう。その際、1人の事例だと説得力に欠けるため、他社の事例や同じく副業をしている人の事例も集めて提示できるようにしておきたい。

副業というと、つい報酬アップに意識が向きがちだが、報酬を目的としない手弁当でやる副業にもちゃんと意味はある。副業で得るスキルやネットワーク、経験そのものが価値になるのだ。それらは長い目線で見ると、本業でのキャリアアップや報酬アップ、転職での年収アップに生かすことができるうえに、いざ副業が解禁されたときに、すぐに報酬をもらえるだけのスキルや実践的な経験を培っていることになる。

副業をするということは、個人の全スキル、全人格をもって、会社や組織に向き合っていくということだ。自分は何ができるのか、自分の強みは何なのか、どこで価値貢献できるのかなど、自分のスキルを棚卸しして可視化しておくことも継続的に仕事を受注するポイントになり得る。スキルの幅をどんどん広げ、企業や業界の大きな流れを理解する状態を目指していけば、これからの時代を歩む道も広く捉えられることだろう。

鳥潟 幸志 グロービス・デジタル・プラットフォーム プロダクトリーダー

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とりがた こうじ / Koji Torigata

サイバーエージェントでインターネットマーケティングのコンサルタントとして、金融・旅行・サービス業のネットマーケティングを支援。その後、デジタル・PR会社のビルコムを共同創業。取締役COOとして、新規事業開発、海外支社マネジメント、営業、人事、オペレーションなど、経営全般に10年間携わる。現在は、社内のEdTech推進部門にて『グロービス学び放題』の事業リーダーを務める。グロービス経営大学院や企業研修において思考系、ベンチャー系などのプログラムの講師や、大手企業での新規事業立案を目的としたコンサルティングセッション講師としてファシリテーションを行う。

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