ダイバーシティ実現のカギは成果評価の客観性向上--ダイバーシティ推進で大きく変わる日本型人事制度 第3回(全3回)

 仕事のパフォーマンス評価はこれと似ている。一般に評価を担うライン管理者には下記の作業が必要となる。

・その期に重要な目標を具体的に特定
・業務の難易度・達成度を設定
・各業務を部下に割り当て
・期の終わりに部下の達成度を評価
 これらを行うために、ライン管理者は企業の戦略レベルから部門、個別の部下の実務レベルまで幅広い範囲を網羅した知識を持っていなくてはならない。さらに部下の納得と合意も実現する必要がある。まさにプロの力量が求められるのだ。

 属人管理からパフォーマンス管理に変わることで、ライン管理者には戦略力・実践力・コミュニケーション力などさまざまな分野で格段に高い能力が要求されることになる。

 はたしてこれを実行できるライン管理者はどのくらいいるだろうか。従来は年齢・勤続年数という100%客観的評価のできる属人的要素が実質的に主な評価軸となっており、人事考課結果によって処遇に大きな差が出なかった。そのため、多くのライン管理者はパフォーマンス評価を行う能力が十分身に付いてこなかった。

日本的な集権的人事管理による障害も大きい
 さらに、この能力を身に付けるための障害となっている伝統的な日本企業の特徴が2つある。

 まず1つが、日本の人材評価の特色である集権的人事管理だ。日本企業には、
・人事部の力が比較的強い
・組織の上の階層が決定権を持つ
といった特徴がある。

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