「人に好かれようとする人」が成功しない理由 「99人の反対より1人の賛同」サードドア講演

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「最初はこの意味が理解できませんでした。でも気がついたことは、成功者は恐れを知らないのではなく、勇気を持っていたのだということです。恐れを知らないというのは、何も考えずに窓から飛び降りるようなものです。一方で、勇気を持つというのは、自分の恐れを認識しつつ、どんな結果になるかを分析し、それでもやろうと決断して踏み出すことなのです」

『サードドア』では、けんもほろろになりながら、数々の成功者たちにインタビューを交渉していくが、その過程で、バナヤン氏を支援するメンターやインサイドマンも登場する。だが、それは出会った中のほんの一部の人々だという。

勇気を出して自分自身を見せれば、ドアは開く

「ノーと拒絶されたすべての経験を書いたら、『サードドア』は1000ページほどの大作になったでしょう。その中で、なぜ彼らはイエスと言ってくれたのか。本当のところはわかりません。ただ唯一言えるのは、私が信じていることを、彼らもまた信じてくれたということです。

人生で重要なことは、自分の夢や目標、ミッションについて、自分自身に正直であるならば、たとえ99人にノーと言われても、本当に必要なのは、たった1人のイエスと言ってくれる人だということです。

なにかを恐れたとき、人間はどうしても正直にすべての真実を語ることができなくなります。そして、どうにかして目の前の人にうまく動いてもらえないかと考えてしまう。すると、間違った方向へ引き込まれてしまうのです。

本の中にダンという人物とのエピソードが登場しますが、まさにその例です。私が自分に正直であれば、そもそも彼とは友人にはならなかったでしょう。

やはり、勇気を出して自分自身であること、自分自身を見せるということが支援を得ることにつながります。本当の自分を見せてしまって、はたして誰か助けてくれるのだろうかと恐れると、つい自分の言いたいことではなく、相手が言ってほしそうなことを考えてしまうのです。

でも、相手が聞きたがることを言っても、それは虚像にすぎません。耳に心地のいいことを言うから好かれるだけです。本当の自分自身が好かれなければ、いい関係には発展していきませんよね」

恐れと闘いながらも、勇気を持って自分自身を正直に見せつづけ、『サードドア』を書き上げた原動力について、バナヤン氏は「自分よりももっと大きな動機を持つことだ」と語る。

「恥ずかしい話ですが、私には女の子にモテないという悩みがありました。同じように、お金持ちになりたい、有名になりたいといった欲望が人間にはあると思います。こういったことを動機にすることは恥とされ、悪いもののように言われます。でも人間、誰だって欲望を持つものですし、それもあってこそ、完全な自分であると思います」

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