「PISA読解力低下」は子どもたちからのSOS 日本の教育のために大人が気づくべきこと
正しく「読む」ために必要なこと
「読む」という動詞は、「言う」や「行く」に比べれば使う頻度が低いかもしれません。
ですが、「話す」や「歩く」と同じように、誰もがふつうに使う代表的な動詞でしょう。では、改めて「読めるって、どういうこと?」と尋ねられたら、あなたはなんと答えますか。
まず思いつくのは、ひらがな・カタカナ・基本的な漢字を、「文字として読める」ことでしょう。いわゆる「識字」です。江戸が当時世界最大級の商業都市で、「読み書きそろばん」が就職や出世に有利だったことや寺子屋の普及などにより、日本は200年前から際立って識字率が高い国です
けれども、字が読めるだけでは、文章を「読める」といえるわけではありません。
識字に加えて何があれば「読める」のでしょうか。次に思いつくのは語彙でしょう。漢字検定や語彙検定の受検を親や学校が盛んに後押ししてきたのも、「漢字が読めて、語彙が豊富になれば、『自然に』読めるようになる」という信念によるものだと思います。



















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