ファスト食VS.地産地消でフード離婚

"右”と”左”、なぜ理解し合えないのか

巨人・大鵬・卵焼き、カレーライスは国民食──。一億総中流、日本人がみな同じものを食べていた時代は終わった。
ふだん何を食べているかで、人間関係も分断されている。

 都内のジムでインストラクターをしているA子さん(34)は最近、犬2匹を連れて家を出た。自営業の夫(35)とは結婚して11年。付き合っていた時期を含めると20年近く一緒にいたことになるが、真剣に離婚を考え始めている。

きっかけは3年前、A子さんが整体の専門学校に通い始めたことだった。栄養学の授業で、野菜や果物を中心とした健康法「ナチュラルハイジーン」を知った。もともとはA子さんも夫も大のファストフード好き。だが、好奇心で野菜中心のベジタリアン食に切り替えたところ、格段に体調が良くなった。

変化が訪れたのは体調だけではない。夫への感情だ。高カロリーなジャンクフードを何の疑問も持たず食べ続ける夫に、違和感を覚えるようになった。

K-POPと特攻

決定的になったのは、A子さんがK-POPにハマってからだ。大好きなBIGBANGのDVDを見ると、夫は露骨に嫌な顔をする。上から目線で、

「君は日韓の歴史を理解した上で好きだと言っているの?」

「日本は戦後、韓国に言われっぱなしなんだよ」

などと言うようになった。

第2次安倍政権下で、「愛国」が取りざたされるようになると、夫の本棚には特攻隊関連の本が増えていった。今では、「この人たちが戦ってくれたおかげで今の自分たちがある」とも言う。

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