「短い言葉」で印象に残る人になる具体的な方法 コピーライターが説く最強のパワーフレーズ
強く短い「パワーフレーズ」を作るには、言いたいことの本質や結論などを考え、シンプルな言葉にする必要があります。そして、その中身を文章にし、さらにキーワードを意識しつつ、なくてもよい部分を削っていきます。
言うべき中身を絞り込むということは、結局は何が最も大切か、相手はどんな気持ちかを推察する訓練をすることです。これを、短時間で行うことでアタマは鍛えられます。つねに「本質は何か」という脳の働きができてくるのです。
パワーフレーズの作り方は具体的には次のとおりです。
① 伝えるべきコアを突きとめる
② 言いたいことに優先順位をつける
③ 「主語+述語」文を作る
④ キーワード化する
⑤ ムダな部分を削る
⑥ サウンドバイトを意識する
⑦ 多くの人が知っている平易な語彙を使う
① ~⑦について順番に解説していきます。
1行の核を取り出す「コアライズ」
「短くする」ということは、要約することでしょうか。それが正解となる場合もあるでしょう。しかし、実際には要約するだけでは足りないこともあります。
例えば、自社が提案した企画に対する顧客企業の感触を知りたいという社長に対して、「プレゼンテーションは10分遅れで始まって、先方のA社長、B常務がご参加され、こちらの提案を説明、質疑応答をして終了しました。結果は後日となりました」などと報告しても、満足しないでしょう。
それよりも、「先方は大いに乗り気でした。イベント会場の演出案がお気に入りのようでした」というように肝心な部分を伝えたほうが、よほど臨場感を届けられます。また、要約とは「文書などに書かれていることを簡潔に短くする」という意味合いが強いように思います。短いフレーズを導き出すためには、たった1行の核を取り出す「コアライズ」こそがふさわしいといえます。
つまり、コトの核心(コア)や本質を見極め、抽出するのです。起承転結にこだわる必要はありません。本質だからこそ受け入れられるし、意義が伝わるのです。
このとき、言いたいことに優先順位をつけることも大切です。しかし、気をつけなければいけないのは、必ずしも「自分が言いたいこと」が「言うべきこと」であるとは限らないということです。
例えば、商品のキャッチコピーであれば、「言いたいこと」は苦労した点、こだわり、特長、機能、仕様などなどです。ところが、お客さまにとってはそんなことはどうでもいい。聞きたいのは、結局「私はどう便利になるの?」ということなのです。
だから、この場合の「言うべきこと」は、お客さまのメリットや便利さだということになります。では、今あなたが「言うべきこと」はなんでしょうか。まず、話す目的、ゴールを考えます。ビジネス関連の話には、必ず目的があるものです。その目的を達成するためには、何を伝えればいいのか、を考えてください。
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