台風19号の影で「見過ごされた」豪雨災害の数々 グラフィックで振り返る豪雨と台風の2019年
政府はこの台風を激甚災害、特定非常災害(2018年の西日本豪雨以来、6例目)、大規模災害復興法の非常災害(2016年の熊本地震以来、2例目)に指定。死者・行方不明者は100名を超え、住家被害も全壊・半壊が約2万8000棟、床上・床下浸水が約3万8000棟に上りました。阿武隈川や千曲川など、河川の氾濫や堤防の決壊も相次ぎました。
神奈川県の箱根では12日に922mmの雨が降り、歴代の最高記録を塗り替えました。この日は他にも静岡県の湯ヶ島で689mm、埼玉県の浦山で635mmの降水量が記録され、気象庁が発表する日降水量の歴代ランキングで3カ所がトップ20位に入っています。同様のケースは2011年7月の新潟・福島豪雨だけです。
10月下旬の千葉県豪雨では13名の死者
台風19号から約2週間後の10月25日から26日にかけて、台風21号や低気圧の影響で局地的に前線が発達し、千葉県を中心に強い雨が降りました。特に25日は千葉県の牛久で285mm、佐倉では248mm、福島県の浪江でも246mmと、平年であればこの時期の約1カ月分に相当する降水量を記録。15の河川が氾濫し、千葉県で11名、福島県で2名の死者が出ました。
2019年に起こった豪雨や台風による災害はこれがすべてではありません。政府広報では災害に備えて防災気象情報の活用、ハザードマップの確認、非常持ち出し品の用意などを呼びかけています。台風や降水量が例年あまり多くない地域でも日頃から備えておくことが重要です。
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