『リトルウィッチアカデミア』に注目
第2回となる「アニメミライ2012」は韓国の「第17回ソウル国際マンガ・アニメーションフェスティバル」でグランプリ、「第46回シッチェス・カタロニア国際映画祭」で審査員特別賞を受賞するなど、海外でも高い評価を得た。また、第3回となる「アニメミライ2013」の1作品「リトルウィッチアカデミア」は、YouTubeでも公開され、世界中で熱狂的な人気を得た。米国では続編を見たいという呼びかけに応じ、6000万円の資金が集まったという。
さて、今回の「アニメミライ2014」であるが、今年も粒ぞろいの傑作となった。
「パロルのみらい島」は、「ドラえもん」などでおなじみのシンエイ動画が制作した。同社の作風では動きの激しいアニメは作りにくい。「老舗だから新しいことはやらないと思われがちなので、ぜひチャレンジしたかった」と、岡田麻衣子プロデューサーは参加の狙いを語る。
日本アニメーター・演出協会の井上俊之代表理事は次のように語る。「最初は短編を4本作るだけではアニメーターは育たないと言われていたが、4年続いて、参加人数が増えるに従い、アニメーターを育てることがどういうことかを考える機運が育ってきた」。
若手だけでなく、OJTを行ったベテランも刺激を受けた。「原画家全員が同じ場所で作業するのは監督としても貴重な体験だった」と、「アルモニ」の監督を務めた吉浦康裕氏は語る。
「黒の栖―クロノス―」の恩田尚之監督は、こう語った。「いちばん育ったのは僕かな」——。
「アニメミライ2014」は3月1~14日、全国で劇場公開される。次代のアニメ業界を担う若手の実力を目の当たりできるよい機会である。その制作費が国費で賄われる。いちアニメファンとしては、税金を払うかいがあったと思わずにはいられない。
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