手元の時計でタイマーをかけ忘れてラーメンをすすっていると、サービスエリア内の放送でクルマに戻るよう呼び出されてしまった。次の方も日産リーフで、謝ると「私もよく待たせちゃうんです。勝手に抜いちゃマズイと思って……」と気さくに話してくれた。
まだまだ充電器の用意が少ないサービスエリア。30分で次に譲るつもりで構えていないと、ほかのクルマに迷惑をかけてしまうことになる。これも、EV初心者として、いい教訓を得る結果となった。
新東名で新城までたどり着くと、バッテリーは15%になっていた。そこで「もっくる新城」という道の駅に急速充電器があることを知り、高速を降りて道の駅に駆け込む。郊外の道の駅には比較的充電器が整備されているところが多く、かつ空いているので観光の合間に立ち寄るといいかもしれない。
ケータイ世代にとって冷や汗ものの「%」表示
電気自動車にはリチウムイオンバッテリーが搭載されており、走行すると残量が減っていく。道路状況や速度にもよるが、基本的にはバッテリー残量が航続距離と直結している。走って行くとだんだん、1%、2%とバッテリー残量が減っていく様子が、ダッシュボードのディスプレイで確認できる。
ケータイ世代の筆者からすると、このだんだん電池がなくなっていく様子には、若干トラウマに近い恐怖感を覚えてしまう。ケータイの電池を気にしながらの生活を長らく過ごしてきたため、電池が減っていくことを目の当たりすると不安に感じてしまうのだ。
ガソリンや軽油で走るエンジンの車だって、燃料は走行に応じて減っていく。最近のクルマは瞬間燃費を表示したり、残りの航続距離を示してくれるため、km単位でだんだん走れる距離数が減っていく。しかし、燃料表示は針や棒グラフで示されており、4分の3、2分の1、4分の1といった具合でざっくりと残量を確認する程度だった。
それに比べて「電池」の「%表示」は、単なる航続距離の減少とは異なる意味合いで、筆者に押し寄せてくる。合計700kmほどを日産・リーフで走行したが、最後までこの不安感に慣れることはできなかった。
50%を割り込むとそわそわし始め、30%台にさしかかるともう充電したくてたまらなくなる。20%台に入ると、もう充電器があったらすぐに駆け込む以外の選択肢がないとまで思うし、25%以下なんてもってのほか、という価値観だ。
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