はたして救世主になりうるのか――。
アウディの最新SUV、Q3スポーツバックの国際試乗会に参加した。Q3のモデルチェンジではない。Q3から派生した、他社もこぞって商品展開するいわゆるクーペSUVがQ3スポーツバックだ。
従来アウディはA3スポーツバック、A5スポーツバック、A7スポーツバックと、セダンでもワゴンでもないファストバックスタイルのモデルにスポーツバックの名を冠してきたが、今回、初めてSUVのQモデルにスポーツバックの名を用いた。
Q2、Q3、Q5、Q7、そしてQ8と、今やQモデルも大小充実してきたが、さらに隙間を埋めるクーペSUVを追加することで、さらなるラインナップ拡充を図ろうというわけだ。メルセデス・ベンツやBMWが、重箱の隅をつつくかのような商品展開をする以上、アウディも顧客に「うちにはアレはないのか」と言わせるわけにいかない。
足元では国内で苦戦が続く
乗った印象を報告する前に、アウディジャパンの近年の状況を見てみたい。2018年度(2018年4月~2019年3月)の販売台数は2万3917台と、前期の2万8620台に比べ16.4ポイント減少した。2019年1~8月の販売台数も1万4767台(前年同期比16.3%減)と苦戦が続く。いずれも外国ブランドのトップ10の中では1番の落ち込みだ。
さらにさかのぼると2018年1~12月の販売台数は2万6473台(前期比6.6%減)。同時期の世界販売台数も3.5ポイント減少しているが、日本はやや落ち込みが激しい。
販売台数が減少傾向にある原因について、インポーターはWLTP(新たに導入された乗用車の国際調和排出ガス・燃費試験手順)導入に伴い、認証に時間がかかり、新型車の導入スケジュールに遅れが出たためとしている。
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