年内売却「アシアナ航空」株めぐり熾烈な綱引き

HDCと未来アセットが優先交渉権を獲得

アシアナ航空の売却をめぐる動きが加速している(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

アシアナ航空にとって最大株主となる錦湖(クモ)産業が、同航空売却に向けた優先交渉の相手に、HDC現代産業開発と金融会社の未来アセットとのコンソーシアムを選んだ。

錦湖産業側は「アシアナ航空の経営正常化と中長期的な競争力を確保するために、もっともふさわしい買収候補者として評価した」と言う。HDCグループの鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長も、「わがグループが航空産業に進出することで、モビリティグループとして新たな一歩を踏み出す」と述べた。

交渉の行方は価格にかかっている

錦湖産業とコンソーシアムはこれから売却のための本交渉に着手し、2019年末までに最終契約を結ぶ予定だ。売却主体である錦湖産業と産業銀行などの債権者団が年内売却を目標としているため、本交渉は速いスピードで進められそうだ。年内売却が不可能であれば、債権者団が売却を直接進めることになっており、錦湖産業側が交渉を断念することは難しそうだ。

債権者団は2019年4月、アシアナ航空が発行した、満期のない永久債5000億ウォン(約500億円)を買い入れている。年内にアシアナ航空を売却できない場合、永久債を株式に転換し、売却での主導権を握るとしている。

ただ、同航空の子会社の保有株式に関する法律上の問題があり、契約が最終的に完了するまでに時間がかかりそうだ。また、売却価格などをめぐって激しい綱引きが行われることもある。

交渉妥結の行方は、ひとえに価格にかかっている。コンソーシアム側は11月7日に終了した本入札で、アシアナ航空の買い入れ価格として2兆4000億ウォン台(約2400億円)を提示したとされている。特に錦湖産業が保有する株式(旧株)価格は4000億ウォン(約400億円)に満たない。これは同航空の企業価値を過小評価していることになり、錦湖産業としてはまったく満足できない金額だ。

旧株の代金はすべて錦湖側へ流れるため、錦湖側は旧株をできるだけ高く売りたい。同航空と子会社が抜けると、錦湖グループには事実上、錦湖産業と錦湖高速だけしか残らない。今後の経営を考えると、新規事業の立ち上げが必須であり、そのための資金はのどから手が出るほど欲しい。

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