今の「ぜいたく禁止令」は、いつまでも続かない
中国人のビジネスマンにとっては、いかにお客様との人間関係を構築して「なじみ」になるのかで、商売の方向性が決定するといっても過言ではない、と私は思っている。時として手段と目的が混同され、宴会はバブルの影響もあってこの10年間でエスカレートしてきた。
発展途上国としての中国が、「金満国家」に変質する中で、貧富の差の拡大が社会問題になり、一般庶民の不平不満が爆発寸前のところまで来ているように見える。習近平政権はこうした不満が共産党政権に及べば大変なことになるため、「ぜいたく禁止令」を出した。このため、最近の宴会は一見質素になっていて、北京や上海の超高級レストランは閑古鳥が鳴いている。
私は、今のぜいたく禁止令はこれも一過性のもので、長続きはしないだろうと思っている。確かに中国経済がGDPベースで二ケタ成長を続けていた時代は終わった。この間バブルを謳歌したのが高級レストランと宴会用の高級酒であったと言われる。だが、中国人にとっての宴会とは単なる儀式ではなくて商売関係を深めるための手段である。数年も経たずに、宴会を取り巻く状況は、元に戻ると思う。
次回はさらに突っ込んで、中国の宴会文化に関する注意事項などにも触れて行きたい。
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