韓国政府、土壇場でGSOMIAの終了「停止」発表 協定終了間際での決定の裏に何があるのか

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韓国大統領府は、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、終了の通告を停止すると発表した。写真は2015年6月22日、東京の韓国大使館前で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[ソウル 22日 ロイター] - 韓国大統領府は22日夕、失効が目前に迫っていた日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について、終了するとした8月の決定を停止すると発表した。一方、日本政府は輸出管理を巡る韓国との政策対話を再開する方針を明らかにした。

日韓双方が妥協の姿勢をみせたことで、両国の関係悪化に歯止めがかかる可能性が出てきた。

<日韓外相が会談へ>

韓国の金有根(キム・ユグン)国家安保室第1次長は会見で、「いつでも協定を破棄できるとの条件付きで、GSOMIAを終了するとした8月23日の(日本側への)通告を停止することを決めた」と語った。「日本側は理解を示した」という。

日本と韓国は、第2次世界大戦中の徴用工問題を巡って関係が悪化。日本が韓国向け半導体材料の輸出管理を強化したことを受け、韓国政府は今年8月、軍事上の機密情報を共有するための枠組みGSOMIAを終了することを決め、日本側に通告した。

GSOMIAを終了しないという韓国の決定について安倍晋三首相は、「韓国も戦略的に判断した」との見方を示し、「北朝鮮への対応で日韓の連携と協定は極めて重要だ」と記者団に語った。

北朝鮮が核・ミサイル開発を進める中、米国は日本と韓国に歩み寄るよう促してきた。

茂木敏充外相は、20カ国・地域(G20)外相会議のため来日する韓国の康京和外相との会談を調整していることを明らかにした。

<輸出管理の政策対話再開>

韓国側の発表とほほ同時刻、日本の経済産業省は輸出管理に関する日韓の政策対話を再開する方針を明らかにした。GSOMIAの問題とは無関係とした上で、韓国側が世界貿易機関(WTO)への提訴手続きを中断すると伝えてきたことから、現状改善に向けた努力と判断したとしている。

今後も韓国向けの輸出は個別に審査して許可する方針に変わりないという。

政策対話は課長レベルの協議を経て開催時期を調整する。

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