容姿や年齢にとらわれる「呪い」はもう要らない

小島慶子と犬山紙子が共働き共育てを語る

犬山:この先、娘がどんな人を好きになろうと、結婚をしようとしまいと、子どもを産もうと産まなかろうと、どういう生き方をしても、自分を大切にできたら幸せになれるということを、親としてどう伝えていけばいいかなって、考えています。

小島 慶子(こじま・けいこ)/エッセイスト、タレント。1972年オーストラリア生まれ。1995年学習院大学卒業後、TBSに入社。アナウンサーとしてテレビ、ラジオに出演。1999年、第36回ギャラクシーDJパーソナリティー賞受賞。2010年に独立後は各メディア出演、講演、執筆など幅広く活動。2014年、オーストラリア・パースに教育移住。自身は日本で働きながら、夫と息子たちが暮らすオーストラリアと行き来する生活。連載、著書多数。東京大学大学院情報学環客員研究員、昭和女子大学現代ビジネス研究所特別研究員、NPO法人キッズドアアドバイザー。(撮影:洞澤佐智子)

小島:親がいくら魂を込めて思いを伝えても、子どもには家の外から入る情報が多いものね。「ええっ、うちではそんな話、したことないのに!?」っていう発言をするようになったり。息子が低学年の頃かな、「おばさん」を女性の容姿に対する侮辱の表現として使ったことがあって、びっくりしたというかショックだった。

それって典型的なエイジズム(※1)やルッキズム(※2)の刷り込みだよね。残念ながら日本の社会にはセクシズム(※3)とエイジズムとルッキズムの3点セットが深く根を下ろしていて、そういう言葉や態度のモデルがそこら中にある。

だから親が自覚的でないと、子どもはすぐに学習してきてしまうんだよね。「おばさん」は中年女性に対するただの呼称で、誰でも何齢を重ねるのだから悪口として使うのは間違っていると注意したら、もう言わなくなったけど。

※1 エイジズム:年齢を理由にした差別をしたり偏見を持ったりすること。
※2 ルッキズム:外見至上主義。見た目による差別をすること。
※3 セクシズム:性別を理由に差別すること。女性、男性はこうあるべきという考え方。

ルッキズムに悩む思春期の子どもたち

犬山:今の社会はルッキズムとエイジズムに偏りすぎていますよね。「ブスいじり」とかもなくなってほしい。子どもは男女を問わず、思春期になったら、ルッキズムに悩みますよね。

小島:特に女の子には、周囲が褒めたつもりで刷り込むこともあるし、最悪だよね。

犬山:最悪です。実は、私もルッキズムに洗脳されて、苦しんだ経験があるんです。そこから解脱する中で、こういう社会って、変えられることだよねと思ってきました。ルッキズムとエイジズムはなくなってほしい。

小島:うん、わかるわかる。

犬山:娘も4~5歳になったら、ルッキズムの価値観が出てきて「〇〇ちゃんに比べて私はかわいくないの?」とか言い出すかもしれない。その中で、家の中だけは、聖域にしてあげたいなと思っています。

考えるのは本人だけど、知識を渡すことはできるかなと思っています。最近はハラスメントについての良書も増えてきて、小島さんがハラスメントについて書いたり、話したりしていることもわかりやすいので、そういうものが増えているのは救いです。

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