セブン、「沖縄モデル」で物流改革を急ぐ背景 多頻度配送や物流網をゼロベースで見直し

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沖縄モデルとは、多頻度配送を見直すと同時に、工場や配送の作業省略と効率化を目指す仕組みだ。

そもそものきっかけは、工場の問題だった。セブンが初めて出て行く都道府県では、まず近隣の都道府県にある中食製造業者の工場から商品を納入する態勢をとる。そして、十分に店舗数が増加してから、中食製造業者がその都道府県に工場を新たに建設していた。

一方、沖縄は海に囲まれているため、周辺県からの納入が難しい。セブンは沖縄では2020年2月までに50店舗、2024年までの5年間で250店という出店計画を立てている。この計画では十分な採算性を確保できないため、中食製造業者は二の足を踏み、セブンの沖縄進出のハードルになってきた。

1日の配送回数を5回へ削減

この沖縄独特の事情から、セブンは沖縄出店が決まった2017年ごろから製造や配送をゼロベースで見直し、工場側の負担を減らす仕組みを模索してきた。

沖縄モデルの特徴の1つは、配送回数を減らしたことだ。セブンでは1日3回(21時~翌2時、7時半~10時半、14時~17時)の配送時間帯を設けている。その配送時間帯に合わせ、例えば首都圏では、おにぎりや弁当、パンなど20度の温度帯で配送される商品が1日4回、サンドイッチやレンジで温める必要があるチルド弁当、牛乳など、5度のチルド帯で配送される商品は1日3回配送される。

さらに、飲料などの常温品とアイスなどの冷凍食品の配送も行われ、食品の1日の配送回数は9回に及ぶ。

一方、沖縄では、20度帯の商品と5度帯の商品を同時に運べるトラックを使用し、同時に納入することを可能にした。その結果、冷凍食品の配送などを含めても、1日の配送回数は5回で済む。

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