もはや”一大文化”。インスタグラムが熱い フェイスブック傘下の写真共有サービス
米国西海岸では「サードウェーブ」と呼ばれる新興のコーヒー焙煎所が盛んで、新しいコーヒーの楽しみ方を提案している。カフェの空間はもちろんのこと、焙煎する豆は農園からのトレーサビリティにも徹底的にこだわり、顧客の手元に届けるまでのすべてをオープンにするよう努めている。
そんな彼らが情報を頻繁に発信するツールとしてインスタグラムを選んでいる。たとえばBlue Bottle Coffeeや、Four Barrel Coffeeは、サンフランシスコなどのカフェの様子から中米・アフリカなどのコーヒー農園の写真まで幅広く掲載、それぞれの焙煎所らしさを写真で表現している。
フェイスブックページやブログなども運営しているが、インスタグラムで最新の写真を世界中で活動するチームから更新し、ユーザーにいち早く取り組んでいる内容を伝えることにつながる。そして何より、彼らが公開する写真はどれも臨場感あふれ、美しい風景を楽しむことができるのだ。
そのほかにも、レストランや手作りの工芸品を扱う工房などもインスタグラムのタイムラインを美しく彩ってくれる。スモールビジネス、ローカルビジネスにとって、顧客と同じ目線で自分のビジネスを売り込む方法として活用が進んでいる。
ファッション、教育、報道……企業も熱視線
個人やスモールビジネスでのインスタグラム活用は非常に自然に受け入れられ、日々の生活を楽しむ方法となった。しかし、より大きなビジネスやさまざまな分野で、インスタグラムの活用は進んでいる。
インスタグラム活用でまず火がついたのがファッションブランドだ。印象的に仕上げた写真をスマートフォンに直接届けることができ、よいビジュアルに「いいね」やコメントを集められる直感的なコミュニケーションは、ファッションブランドとの相性が抜群だ。日本のブランドも、ユニクロが有するGUがインスタグラムのアカウントを活用して、商品やイベントの様子を発信している。
またバーバリーは、新作の写真やファッションショーの裏側、コマーシャル映像などをインスタグラムで発信している。ちょうど、アップルが公開した最新のiPhoneのコマーシャルは、バーバリーのファッションショーをiPhone 5sで収録する風景が描かれていたが、映像の中でインスタグラムのアプリを使って撮影している風景も発見することができる。
教育の分野では、NASAのアカウントに注目が集まっている。研究や地上・宇宙での活動、これらから得られた画像をインスタグラムで公開している。ユーザーは最新の画像をすぐに手にすることができ、研究機関としては貴重なアウトリーチを、一般の人たちに向けて直接的に行うという新しい手段を得ることができた。宇宙からの写真が投稿されると、2万~3万件の「いいね」がつけられ、非常に活発にユーザーを楽しませている様子がわかる。
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