生コンが来ない! 建設現場の悲痛な叫び 低賃金で運転手離散。需要急拡大に追いつけない

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政府が異例の措置

国土交通省と農林水産省は13年4月から、公共工事に携わる作業員や職人の人件費を見積もる基準となる設計労務単価を改定。前年度比で約15%増と大幅に引き上げた。

だが、全国建設業協会が昨年10月に実施した調査(資本金1億円以下の中小建設会社など約1200社が回答)では、この引き上げを下請け代金に反映させた建設会社は23%にとどまった。また、同調査によって、労務単価が実勢よりも低いと感じている業者が多いことも判明した。せっかくの政府の手助けも、下請け企業との契約には十分に反映されていない。

そこで政府は、14年4月に予定していた設計労務単価見直しを、2カ月前倒しして2月から適用。さらに設計労務単価を、全国平均で7.1%引き上げ(被災3県は8.4%)、1万6190円(1日8時間労働)とし、00年度と同じ水準まで回復させた。この前倒しは「異例の措置」(業界関係者)で、「入札不調を起こさない」(国交省建設市場整備課)という政府の意図の明確な表れでもある。

今後、工事需要は被災地復興や五輪の施設整備、老朽化した高速道路などインフラ改修、リニア新幹線建設、都市再開発、防災・耐震化工事と目白押しだ。

「五輪関連施設の施工遅れや入札不調もありうる」(大手ゼネコンの調達責任者)。ダンプカーの運転手を含め、さまざまな作業員や職人の待遇改善が進んでいかなければ、人手不足に拍車がかかりかねない。

政府は外国人労働者を建設現場に送り込む検討を始めた。だがそれよりも、既存の建設業従事者に対して、雇用者が適正な労賃を支払えるよう、需要増に見合った利益が残せる業界体質を構築することが肝要だ。中小下請けの善良な建設業者が作業員や職人を新規で雇い入れられるよう、民間の発注者側も労務費引き上げを受け入れなければ、自らの首を絞めることになる。

撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2014年2月22日号〈2月17日発売〉 核心リポート03)

古庄 英一 東洋経済 記者

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ふるしょう えいいち / Eiichi Furusho

2000年以降、株式マーケット関連の雑誌編集に携わり、『会社四季報』の英語版『JAPAN COMPANY HANDBOOK』、『株式ウイークリー』の各編集長などを歴任。

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