生コンが来ない! 建設現場の悲痛な叫び

低賃金で運転手離散。需要急拡大に追いつけない

特に顕著なのが、セメントと混ぜ合わせる骨材を工場に運ぶダンプカーの運転手。ある生コン組合幹部は、「骨材の調達が綱渡り状態で、いつ出荷がストップしてもおかしくない」と危惧する。

埼玉の有力骨材業者は「掘れば掘るだけ買ってくれる。13年度は過去最高の出荷量となりそう」と語る。新年度は稼働率を高めて増産したいところだ。だが運転手不足がネックとなり、むやみに生産量を増やすことはできない。ダンプカーのやり繰りに支障が出た場合、顧客が逃げてしまうリスクがあるからだ。

過酷な労働で人材流出

骨材の運搬は、早朝から日没まで砕石場と工場を結ぶ山道などを1日2~3回往復する過酷な労働。それでも年収は400万円程度まで下がっている。待遇の悪さから大型車両の運転手から敬遠されているのが実情だ。

骨材を運ぶ運転手は、建設不況で離職者が相次いだ。中堅・若手が育たず、埼玉の場合、平均年齢は65歳前後。砕石現場の多い北関東のベテラン運転手が震災以降、福島の汚染土運搬など賃金水準が高い現場に職を求めたことも、人材流出に拍車をかけた。

骨材メーカーは運転手の待遇改善と設備改修に充てるため、昨年春に値上げを実施した。「5年ぶりだったが、いまだに採算ラインの1トン当たり3000円に届かない」(埼玉の有力骨材メーカー)。そのため、1割程度の値上げを再度要請している。

苦しんでいるのは生コン業界だけではない。厚生労働省のまとめによると、建設業の生産労働者の年間賃金は391万円。全産業平均の529万円に比べて、2割以上も低い。政府もこうした待遇を改善することで新規従事者を増やそうと、重い腰を上げた。

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