「使用済み紙おむつ」リサイクル品は売れるのか

ユニ・チャーム、2021年度以降商品化を目指す

世界各国の消費財メーカーは、使用済み紙おむつを段ボールへリサイクルできるレベルまで技術を高めている。ただ、使用済み紙おむつをリサイクルして新たな紙おむつを生み出す技術はなかなか確立できないでいた。

海外では高圧・高温水蒸気で加熱し、使用済み紙おむつを殺菌する手法がとられているが、この手法では汚れが完全に除去できず、せいぜいダンボールなどにしかリサイクルできない。また、日本ではカルシウム水で洗浄・分離する手法を用いるが、このやり方でも紙おむつの原材料として使えるまで汚れを除菌できなかった。

オゾン処理技術で使用済おむつを洗浄

今回、ユニ・チャームが志布志市で確立した技術がオゾン処理システムだ。紙おむつの構成材料のうち、5割を占めるのがパルプ。回収した紙おむつからパルプなど再生可能な原材料を取り出し、オゾン処理で異物を洗浄し、滅菌・漂白することに成功。オゾン処理後のパルプからは、細菌類がほぼ検出できなかったという。

オゾン処理を施して洗浄されたパルプ(中央、記者撮影)

この再生パルプを使って、リサイクル紙おむつの試作品を作るところまで漕ぎつけたが、実際に商品化するには課題も多い。

1つは、使用済み紙おむつの確保だ。量産化するなら、ある程度まとまった量の紙おむつを回収する必要があるが、現在提携している自治体は志布志市のみ。今後は、さらに多くの自治体との連携を目指す。

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