男を動かす女のソーシャル力4選 はっきり要求し、笑顔で感謝する

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女のソーシャル力その3:拒否できる選択権を与える

男は拒否できる選択の自由を感じると、その安心感から人の役に立ちたくなるものです。

たとえばこんなことがありました。私はあるTさん(女性)より仕事の依頼をされたとき、その仕事をお断りしました。忙しくて引き受ける余裕がなかったからです。お断りしたとき私は思いました。もしかしたら攻撃的な態度を表すんじゃないかと、でもTさんは私にこう言い返しました。「わかったわ……。今回は私のほうで対応します」。

あれ?一瞬、拍子抜けしましたが、私は仕事を拒否できる選択権を得たことに安心感を覚えました。するとどうでしょう? 不思議なことに、逆に私はTさんの仕事を手伝いたいと思うようになりました。次は協力してあげよう!という感情が湧いてきたのです。

ソーシャル力がある女性は、拒否されることをあらかじめ理解したうえで相手に要求します。仮に相手から拒否されても、決して攻撃的な態度を出さず、さらっと受け入れるのです。男は一度こんな対応をされると、できるだけ協力したくなります。ソーシャル力がある女性は、拒否できる選択権を与えているのです。

女のソーシャル力その4:笑顔で感謝している

5年ほど前の話です。当時、私のチームだったNさんは、資料作成で私に助けを求めてきました。「瀬戸さん、この部分、手伝っていただけないでしょうか?」。私はすごく忙しかったのですが、仕方なくその依頼を引き受けることにしました。

翌日、Nさんは私に向かって開口一番「ありがとうございました!(+笑顔)」と言いました。その瞬間、私に何が起こったか? 感謝されることで生まれた満足感でした。もしもNさんが愛想ない態度を見せたなら、次に同じことを頼まれても私は絶対に拒否していたでしょう。

Nさんはそれからも数回にわたり、資料作成を私にお願いしてきました。そのたびに私の満足感が積み重なっていくのがわかりました。するとこんな現象が起こったのです。しばらくNさんから資料作成のお願いがないと、自分のほうから「何か手伝おうか……?」と申し出たのです。

ソーシャル力のある女性は、必ず素直に感謝を表現しています。

瀬戸 和信 SONOS JAPAN 日本代表/ギャラップ認定ストレングスコーチ

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せと かずのぶ / Kazunobu Seto

日本人の新しい習慣を創出する業務に携わる。Microsoftでは「Surface」の日本初代製品責任者として“新しいパソコンの使い方”を、Fitbitでは日本事業立ち上げメンバーとして“腕時計で健康増進するという習慣”を日本で広めてきた。2018年より現職に就き、日本での音楽の新しいライフスタイル提案に力を注ぐ。著書に「NewsPicks」の人気連載を書籍化した『クリエイティブ思考の邪魔リスト』と『「自分」を殺すな、武器にしろ』(いずれも朝日新聞出版)がある。

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