多目的トイレ使う健常者が全く気づかない視点

障害者の不便な現実から逆算する必要がある

安部:障害を持った人たちの中にもいろんなパターンがあるわけで、あの人だけ救われてあの人は救えなかった、でも今回は仕方ないよねという配慮も必要だということですね。誰かが障害者を代表できるわけでもないし、そもそも障害自体が多様ですからね。

心のバリアフリーには障害者側の配慮も必要

上原:心のバリアフリーというのが、どうしても健常者から障害者への一方的なものになりがちなんです。でもそれに対して障害者側の配慮も必要じゃないかなと。

先日とあるバス会社に呼ばれて障害者の乗車に関する研修をしたんです。そこで「(障害者に対して)どうやって声をかけたらいいですか?」と聞かれて、それはおそらく具体的なケーススタディーを求められていたのだと思いますが、僕からは「2段階しかないです」と答えました。

まず1つは「お手伝い必要ですか?」についてイエスかノーかを聞く。イエスだとしたら、「どうやってお手伝いしたらいいですか?」と。それだけでいいんです。

でも、「この間、『何かお手伝いしましょうか?』と聞いたら、車いすの人に『見りゃわかるだろう、手伝えよ』と言われた」という運転手さんもいまして、そういった障害者側に問題のあるケースもあるんですが。

リディラバ代表の安部敏樹氏(写真:リディラバジャーナル)

安部:健常者にいろんな人がいるように、障害者にもいろんな人がいますからね。障害者を障害者としてだけくくられてしまうこと自体も違いますよね。

――身近な人ほど障害者を差別してしまう現実や上原さん自身がどのような教育のもと育ったのか、社会として障害者にできることなど、本対談の後編はこちらからご覧ください。

リディラバジャーナルの関連記事
障害者雇用――“障害”から見る「生きる」と「働く」
障害者の恋愛――「障害があるから無理」ってホント?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
  • 最新の週刊東洋経済
  • 若者のための経済学
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
関西電力がはまり込んだ<br>「原発マネー」の底なし沼

社会を揺るがした関電首脳らの金品受領問題。本誌は関係者による内部告発文や関電の内部調査報告書などで、「持ちつ持たれつ」の関係に迫った。実態解明は第三者調査委員会に委ねられるが、原発推進への自傷行為となったのは間違いない。