多目的トイレ使う健常者が全く気づかない視点

障害者の不便な現実から逆算する必要がある

安部:障害を持った人たちの中にもいろんなパターンがあるわけで、あの人だけ救われてあの人は救えなかった、でも今回は仕方ないよねという配慮も必要だということですね。誰かが障害者を代表できるわけでもないし、そもそも障害自体が多様ですからね。

心のバリアフリーには障害者側の配慮も必要

上原:心のバリアフリーというのが、どうしても健常者から障害者への一方的なものになりがちなんです。でもそれに対して障害者側の配慮も必要じゃないかなと。

先日とあるバス会社に呼ばれて障害者の乗車に関する研修をしたんです。そこで「(障害者に対して)どうやって声をかけたらいいですか?」と聞かれて、それはおそらく具体的なケーススタディーを求められていたのだと思いますが、僕からは「2段階しかないです」と答えました。

まず1つは「お手伝い必要ですか?」についてイエスかノーかを聞く。イエスだとしたら、「どうやってお手伝いしたらいいですか?」と。それだけでいいんです。

でも、「この間、『何かお手伝いしましょうか?』と聞いたら、車いすの人に『見りゃわかるだろう、手伝えよ』と言われた」という運転手さんもいまして、そういった障害者側に問題のあるケースもあるんですが。

リディラバ代表の安部敏樹氏(写真:リディラバジャーナル)

安部:健常者にいろんな人がいるように、障害者にもいろんな人がいますからね。障害者を障害者としてだけくくられてしまうこと自体も違いますよね。

――身近な人ほど障害者を差別してしまう現実や上原さん自身がどのような教育のもと育ったのか、社会として障害者にできることなど、本対談の後編はこちらからご覧ください。

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