TV出演最多、新井恵理那を変えた「6人の先輩」 私を支えてくれる「かけがえのない言葉」

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「出すぎず、引きすぎず」(羽鳥慎一さん)

以前、生放送後のメイクルームでお会いしたときにふと気になって「羽鳥さんの座右の銘はなんですか?」と聞いてみました。すると、すぐに「出すぎず、引きすぎず、かな」と答えてくださいました。唐突な質問だったにもかかわらず、教えてくださって、とてもうれしかったことを覚えています。

「アナウンサーというのは前に出すぎてもいけないし、引きすぎてもいけない。我を出しすぎず、かといって遠慮しすぎず。そのバランスが肝心なんだよ」

羽鳥さんのようにキャリアを積んだ方でも、こんなふうにテレビでの立ち位置を意識され、模索されているんだなと意外に思いました。

むしろ、そうしたこまやかな気遣いをされてきたからこその活躍ぶりなのでしょう。それ以降、私はトーク番組に招くときや自分がゲストとして参加するとき、羽鳥さんのこの言葉を思い出して臨んでいます。

気持ちが楽になったアドバイス

「自分に向いていることは、人がやらせてくれる」( 東MAXさん)

アナウンサーになって5、6年目。当時、レギュラー番組も増えて仕事は安定してきたけれど、自分に向いていることがなにかわからず悩んでいたときに、テレビ東京系「世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~」で共演している東MAXさんに相談してみました。

「俺もこんなにいろいろな仕事をやるとは思ってなかったよ。自分になにが向いているかって、逆に自分では気づけないこと。まわりの人が向いていそうなことに自分をあてがってくれるはずだから、それに乗っかっていったら自然と進むべき道が見えてくると思うよ」

こうアドバイスを受けて、すごく気持ちが楽になりました。同じく共演者であるユースケ・サンタマリアさんも「俺もいまだに居場所が見つからないし、なにをやっても落ち着かないよ」と言っていて、ベテランの方でもみなさん自分の進むべき道を模索されているのだなと思いました。

私は早く自分の居場所を見つけなければと焦っていたけれど「流れに身を任せていってもいい」「与えられた仕事をきっちりこなしていれば道が見えてくる」と、自分らしく前に進む力を与えてもらった言葉です。

「想像で描いてみなよ」(ビートたけしさん)

「新・情報7daysニュースキャスター」のお天気コーナーでイラストを描くようになってから、たけしさんとお話をする機会が増え、たまにご自身が描いた絵を見せてくださるようになりました。

あるとき、楽屋で絵の話をしていると、その場で紙を取り出して、内田裕也さんや和田アキ子さんの似顔絵を描いて見せてくださいました。

「描く人の特徴を自分の中で思い浮かべながら描くとそれだけで似てくるよ。なにかを見ながら描くんじゃなくて、とりあえず自分のイマジネーションで描いてみなよ」

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