忘れっぽい人でも「記憶力」をぐんと伸ばすコツ 記憶力日本一が教える覚える力アップの秘策

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世間には、記憶術がたくさん存在し、細かい記憶テクニックがいろいろあります。しかし本質や考え方はすべて同じ「映像で覚えること、イメージングすること」だと断言できます。

単語も数字も人の名前も、文字ではなく映像に変換して覚えるのが記憶術の基本です。この脳の性質を利用すれば、はるかに楽に速くたくさん覚えることができます。

名前を覚えられないのには理由がある

名前は覚えにくいものの代表格。それには理由があります。名前を覚えるには、顔という映像情報と名前という文字情報の2つを同時に覚えなければなりません。名前は文字なのでただでさえ記憶に残りにくいのに、顔の特徴と何の関連性もありません。それが顔と名前を覚えることを難しくするのです。

一方、名前はなかなか記憶できないのに、相手の仕事や趣味などは覚えられる、ということはありませんか。それは仕事や趣味などはイメージできるからです。本人が取り組むところを無意識にイメージと結びつけるため、名前より覚えやすいのです。だから文字情報である名前のほうをイメージに変えて、覚えやすい形にしましょう。名前から勝手に、性格や仕事、趣味や人間関係などを創作してしまうのです。

「大橋」さんだったら「大きい橋からバンジージャンプをするのが趣味の人」など、自由にイメージをつくってしまいます。「安藤」さんなら「(あんドー)ナツ大好物でいつも袋を抱えて食べている人」とダジャレにしてもいいでしょう。有名人や知り合いと同じ名前であればそれも利用します。「坂本」さんなら「坂本龍馬の子孫」と勝手に創作してかまいません。

重要なのは、イメージに本人の顔を必ず登場させること。先ほどの例であれば、大橋さん自身が大きな橋からバンジージャンプをする映像を思い浮かべます。本人を登場させることが、映像情報としての顔と、文字情報としての名前を結び付ける役割を果たすのです。ですから名前を思い出すときは、イメージ全体を思い出すだけ。イメージ内に顔と名前が入っているので、いもづる式に名前も思い出せます。

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