葬式・認知症も保障、知られざるミニ保険の実態 ユニークな商品が続々登場する背景事情
お葬式の費用は、葬儀後1週間~10日程度で葬儀社に現金で支払うのが一般的。「お葬式保険」「葬儀保険」の保険金の支払いは請求の翌営業日とうたっているところが大半で、お葬式代金の支払いに確実に充てられる安心感がある。
提携の葬儀事業者で葬儀の生前契約をしておくと、万一の場合には、保険金のうち葬儀代金相当額をミニ保険会社から葬儀業者に直接支払う仕組みを持つところも複数ある(この際、余剰金があれば保険金受取人に支払われる)。
保険金受取人を誰にするかは、保険金トラブルなどを防止する視点から、生命保険会社では2親等以内の親族に限定しているところが多く、この部分で契約を断念したというケースも少なくない。
今回、ミニ保険について調べたところ、3親等以内の親族までOKとするところや、3親等以内の親族がいない場合は、親族以外の人(内縁関係の人、同性パートナー、介護でお世話になった人、万一のときに迷惑をかける可能性のある大家など)でもOKとするところがあった。
高齢化が進展し、ライフスタイルが多様化し、おひとり様など保険金受取人に苦慮するケースも増えている。葬式費用の心配がある人は、ミニ保険も選択肢の1つとして視野に入れておくのも手だ。
いよいよとなってから検討できる「認知症保険」
終活を考えるうえで避けて通れないのが、認知症の問題だ。家族が認知症になると、介護する側は、精神的にも金銭的にも体力的にも消耗していく。せめて金銭的な部分の不安が軽減されれば、精神的な部分も大きく緩和されていく。そのため、最近、生命保険会社や損害保険会社の取り扱う認知症保険に注目が集まっている。
だが、実は、認知症保険や介護保険に関しては、ミニ保険も比較的長い歴史を持っている。例えば、リボン少額短期保険の「リボン認知症保険」は、認知症に特化した損害保険としては初めて、単体商品として2017年8月に発売された。
また、プラス少額短期保険(旧 セント・プラス少額短期保険)は2011年より介護保険「ちょこっとプラス」シリーズを取り扱っており、2018年2月には製薬会社エーザイとの共同開発で認知症保険「認知症のささえ」を発売している。いずれも、加入のハードルが比較的低いため、「認知症に焦点を当てて何か入っておきたい」というニーズに合いそうだ。
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