「DS3クロスバック」は走りも姿形も個性的だ プジョーシトロエンの小型SUVは何が新しい?

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ガソリンエンジンのDS3クロスバックを運転するかぎり、車体の剛性感が高く、操縦性がよく、全長4120ミリしかないのに、もっと上のクルマと比肩するぐらいのしっとり感が印象的だった。

全長4120ミリ、全幅1790ミリ、全高1550ミリとコンパクト(写真:LEON編集部)

エンジンも1750rpmから最大トルクを発生する設定で、8段オートマチック変速機とのマッチングもよい。このギアボックスは6速が直結で、7速と8速が燃費をかせぐためのオーバードライブというギア比を持つ。

私が運転したかぎりでは、アクセルを踏み込む速度などをよく学習してくれ、排気量から想像されるような力不足なかんじはいっさいなかった。むしろ、排気量を知らずに操縦したら、正確に当てるのは難しいだろう。1.6とか1.8と言われてもふしぎではない。

タイヤサイズが乗り心地に違いを

私が試したのは2グレードだ。3つあるうち「受注生産」のベーシックグレードを除いて、中間の「So Chic(ソーシック)」とトップグレードの「Grand Chic(グランシック)」に乗った。

コントラストカラーのルーフもオプションで選べる(写真の組合せは日本では販売されない 写真:LEON編集部)

「Grand Chic」は、「センソリアルドライブ」と名づけられた4モード式のドライブモードセレクターをはじめ、アクティブクルーズコントロールなどを含めた「ドライブアシスト」やレザーシートを標準装備する。

機構面からいうと、「So Chic」と「Grand Chic」の違いはほとんどない。タイヤサイズが前者は215/60R17で、後者が215/55R18になることぐらいだ。じつはこのちがいが意外に大きい。

走りのテイストがすこし違うように感じられたのだ。「Grand Chic」は足まわりがややスポーティで、硬めで、ステアリングホイールを切ったときの動きもきびきびと感じられる。タイヤの扁平率も影響しているのかもしれないが、いまどき55パーセントの扁平率が乗り心地に影響をもたらすのか、疑問はある。

「Grand Chic」に対して、よりしんなりとした乗り心地と感じられたのがタイヤ径がひとまわり小さく、つまりショックを吸収する扁平率も少し高めの「So Chic」だ。好みの問題もあると思うので、実際に買おうというひとは、ショールームで2つのモデルを乗り較べていただけたらと思う。

次ページ独特の輪郭を持つヘッドランプもさることながら…
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