ヒンディー語と英語の使い分け
なるほど、そういう意味で言えばインドは「ひとつの国」に見えない。
多民族、多言語、多宗教、インド人同士で会話ができないこともある。
英語とヒンディー語、両方のコピーライターであるシャノンは、
こんな話をしてくれた。
インド人のほとんどは、英語もヒンディー語も完璧じゃないと思うわ。
たとえば、「わたしたちの製品はハイクオリティです」って
ヒンディー語で書くとき、「ハイクオリティ」は英語を使うの。
なぜなら、ハイクオリティっていう意味のヒンディー語はあるけど、
その単語を知らない人が多いから、使われないのよ。
日本語でも、英語や和製英語を交えて話すことが多いけれども、
ヒンディー語のそれとは少し違う背景で使われている気がする。
専門用語や固有名詞以外だと、カッコいいとか伝わりやすいとかで、
それと同じ意味の日本語を知らない人が多いから、とはならない。
逆に、英語を話しているときに、ヒンディー語を混ぜることもあるわ。
英語ってシンプルだから、ヒンディー語のほうが細かいニュアンスが
伝わることもあるのよ。
これだ、これをインド人以外のぼくみたいな日本人がいる会議でも
何も気にせずやってしまうので、聞いていると途中で大混乱なのである。
さらに、ヒンディー語のイントネーションなものだから、
余計に聞き取りにくくなるわけである。
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