ヒンディー語でわかるインド人の性格 「昨日」と「明日」は同じ単語

✎ 1〜 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10 ✎ 11
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

 ヒンディー語と英語の使い分け

 なるほど、そういう意味で言えばインドは「ひとつの国」に見えない。

多民族、多言語、多宗教、インド人同士で会話ができないこともある。

英語とヒンディー語、両方のコピーライターであるシャノンは、

こんな話をしてくれた。

 

インド人のほとんどは、英語もヒンディー語も完璧じゃないと思うわ。

たとえば、「わたしたちの製品はハイクオリティです」って

ヒンディー語で書くとき、「ハイクオリティ」は英語を使うの。

なぜなら、ハイクオリティっていう意味のヒンディー語はあるけど、

その単語を知らない人が多いから、使われないのよ。

 

日本語でも、英語や和製英語を交えて話すことが多いけれども、

ヒンディー語のそれとは少し違う背景で使われている気がする。

専門用語や固有名詞以外だと、カッコいいとか伝わりやすいとかで、

それと同じ意味の日本語を知らない人が多いから、とはならない。

 

逆に、英語を話しているときに、ヒンディー語を混ぜることもあるわ。

英語ってシンプルだから、ヒンディー語のほうが細かいニュアンスが

伝わることもあるのよ。

これだ、これをインド人以外のぼくみたいな日本人がいる会議でも

何も気にせずやってしまうので、聞いていると途中で大混乱なのである。

さらに、ヒンディー語のイントネーションなものだから、

余計に聞き取りにくくなるわけである。

次ページ「今日」じゃないのは、どっちも一緒
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事