早稲田女(ワセジョ)は本当にモテないのか 「出版社勤務ワセジョ」の結婚、出産への考え方

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変わりつつある、結婚観

「一昨年ぐらいから急に『子どもがほしい』と、すごく思うようになりました。両親に孫を見せて親孝行をしたいのです。高校生のときは『私は結婚すらしない』と思っていたので、(心境に変化に)自分でもびっくりしています。今年、仲良しの友だち4人のうち2人が結婚します。急に波が来たな、とちょっと焦りますね」

以前は腰が重かった合コンなどにも、声がかかれば参加している。美人で聞き上手な28歳はモテまくっているのではないか。

「そんなことはありません。たまに誘ってもらったとしても、女であるだけで私を見る男性には興味が湧かないんです。いろんなことについて『これ、面白いよね!』と言い合える人が好きです」

正論ではあるが僕は異論がある。恋愛対象の女性を外面的な魅力だけで見初めて、数カ月間は性欲先行の浮かれた気持ちで過ごすのはむしろ当然ではないだろうか。意外に話が合うと感じたり趣味嗜好が似ていてうれしくなったりするのは、少し冷静になってからだ。見た目も内面も好みだとわかって(勘違いして)再び興奮し、勢いで結婚してしまう。そんなものだと思う。

28歳と言えば、4年制大学を卒業した女性が「結婚市場におけるモテピーク」を終える時期だ(大宮調べ)。せっかく美人なのに、「価値観が合う人がいい」などとまどろっこしいことを言っている場合ではない。よほどNGの相手でないかぎり、とりあえず付き合ってみて、生活観などが合わなかったら次に行く、合えば結婚というリズムがほしい。だって、もったいないから!

思わず私情を挟んでしまった。片岡さん、もう少し具体的な男性像はないのか。

「経済力は求めません。ダラダラしているだけの人を養うのは嫌ですが、自分の仕事に打ち込んでいて、たまたま給料が低いのであれば、全然、構いません。研究者はカッコいいなと思うことはあります」

前回記事の東大卒美女に続く「研究者好み」である。文系理系を問わず、大学の研究室などには結婚適齢期の未婚男性は少なくない。誰にも負けないほど追及している学問分野もあるだろう。

しかし、彼らは「まだ修行中だから結婚は考えられない」と一様に言うはずだ。息抜きの場所は学部生も通うような大手チェーンのカフェか安居酒屋が多かったりする。実社会でもまれて、洗練された遊びにすら飽きてきたエリート美女たちとの距離は大きい。

片岡さんの場合、社内にいる「素敵な男性」と結ばれるのが最も自然だと思う。男女の境なく忙しく働く職場環境も理解し合える。ワセジョっぽさはしばし忘れ、新鮮な目で周囲を見渡してみたらどうだろうか。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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