LINEとヤフーに学ぶ、変化に強い組織創り
強い経営チーム・組織を創る(その2)

✎ 1〜 ✎ 5 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

森川:そうですね。一般的には成功してしまうと、どうしてもそれを守ったり、他の物を排除しようとしたりしてしまうので、そこをどれだけ割り切って捨てられるか。優秀な人が一番新しいことをやることが成長にとっては重要だと思いますが、どうしても成長した人ほどそれを抱え込んで、逆に新しいモノを潰そうという方向になってしまう。いかにそうならずに、いつでも意識をまっさらにできるかを、文化として根付かせるようにしましたね。

森川亮(もりかわ・あきら)
LINE社長
1967 年生。1989 年に筑波大学卒業後、日本テレビ放 送網株式会社に入社。システム部門、ネット広告事業や映像配信 、モバイル事業ならびに 、国際放送事業、BSデジタル放送事業などの新規事業プロジェクトなどに関わる。その後ソニーに入社し、新規モバイルコンテンツ事業、ブロードバンド事業を担当 。 事業・サービスの企画、営業などコンテンツビジネスの責任者として事業全般に関わる。2003 年 にハンゲームジャパン株式会社(現・LINE 株式会社) に入社。事業部長としてハンゲーム事業全般の運営を担当。取締役を経て、2006年10 月、取締役副社長、 2007年10月NHN Japan代表取締役社長に就任。
 

岡島:森川さんが「普通の会社にはしたくない」と言っていたのがすごく面白いなと思っています。

森川:一般的に言うと、成功すればするほど守るものが増えますよね。守りの方が増えると多分普通の会社になってしまいます。ただ、色々考えるとそのほうが安定的ですよね。いかにぶっ壊せる組織文化を維持し続けるかどうかが、難しいですけれども、けっこう重要だなあと思っています。

岡島:そうすると、今のところはなるべく小さい感じの経営組織で、経営会議もすごく軽くやっている感じですか?

森川:これはうまくいっている時とうまくいっていない時で、やり方が違うのかなと思います。今はうまくいっているので、なるべく邪魔しないようにしています。やっぱり、走っている人に声をかけると、走るのが止まってしまうじゃないですか。なので、陰ながら応援しているということですね。

岡島:GMOインターネットとLINEの2社に共通しているのは、「いかにスピードを止めないか」を、すごく考えていることですね。具体的な施策については、また後ほど伺ってみたいなと思います。

お待たせしました。次にヤフーさんについても伺いたいと思うんですが、川邊さん、経営チームが変わると、こんなに(会社が)変わるものなのですかね?

川邊:変わりましたね(笑)。

岡島:どんなふうに社内が変わってきているかを、生々しく教えていただきたいんですが。

川邊:今、森川さんがおっしゃられたように、守るものが増えると、どうしても色んな意味で硬直的になったりします。

岡島:仕事を作っちゃう人とかも出てきますよね。

次ページ先の地獄を見据えて、今を統制する
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事