森川:そうですね。一般的には成功してしまうと、どうしてもそれを守ったり、他の物を排除しようとしたりしてしまうので、そこをどれだけ割り切って捨てられるか。優秀な人が一番新しいことをやることが成長にとっては重要だと思いますが、どうしても成長した人ほどそれを抱え込んで、逆に新しいモノを潰そうという方向になってしまう。いかにそうならずに、いつでも意識をまっさらにできるかを、文化として根付かせるようにしましたね。
岡島:森川さんが「普通の会社にはしたくない」と言っていたのがすごく面白いなと思っています。
森川:一般的に言うと、成功すればするほど守るものが増えますよね。守りの方が増えると多分普通の会社になってしまいます。ただ、色々考えるとそのほうが安定的ですよね。いかにぶっ壊せる組織文化を維持し続けるかどうかが、難しいですけれども、けっこう重要だなあと思っています。
岡島:そうすると、今のところはなるべく小さい感じの経営組織で、経営会議もすごく軽くやっている感じですか?
森川:これはうまくいっている時とうまくいっていない時で、やり方が違うのかなと思います。今はうまくいっているので、なるべく邪魔しないようにしています。やっぱり、走っている人に声をかけると、走るのが止まってしまうじゃないですか。なので、陰ながら応援しているということですね。
岡島:GMOインターネットとLINEの2社に共通しているのは、「いかにスピードを止めないか」を、すごく考えていることですね。具体的な施策については、また後ほど伺ってみたいなと思います。
お待たせしました。次にヤフーさんについても伺いたいと思うんですが、川邊さん、経営チームが変わると、こんなに(会社が)変わるものなのですかね?
川邊:変わりましたね(笑)。
岡島:どんなふうに社内が変わってきているかを、生々しく教えていただきたいんですが。
川邊:今、森川さんがおっしゃられたように、守るものが増えると、どうしても色んな意味で硬直的になったりします。
岡島:仕事を作っちゃう人とかも出てきますよね。