西澤社長「GE、シーメンスに倍返しだ!」 三菱重・日立、火力発電設備の新会社が発足

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今回の事業統合は、「世界での戦いに勝つための再編」(三菱重工の宮永俊一社長)だ。

ただでさえ、国内電力会社の設備投資は長期減少傾向にある。しかも、東日本大震災による原発稼働停止により、顧客である電力会社の台所事情は非常に厳しくなった。各社は設備コスト削減に動き、発電インフラ事業者にとっても国内は収益環境の悪化が避けられない。事業規模、収益の双方を拡大させるには、これまで以上に海外で受注を獲得していくことが欠かせない。

海外で2強に挑む

その際のライバルが2大巨頭のGE、シーメンス。海外で両社に勝つことが新会社の使命で、西澤社長は訓示の中で何度も2社の社名に言及した。

「巨大なライバルのGE、シーメンスは、(成長市場で三菱重工の地盤でもある)アジアへと攻め込んで来ている。これをみすみす許すわけにはいかない。われわれは一致団結し、2社に”倍返し”だ」と、ユーモアを交えながら幹部社員らの奮起を促した。

そのうえで「まずアジアで勝つ。そして今度は、こちらが逆に欧米やロシア、アフリカ、南米などの(2社が得意とする)市場に本格的に出ていって、真っ向からの戦いを挑む。一丸となって突き進めば、必ずや世界一のプレイヤーになれると確信している」と語った。

渡辺 清治 東洋経済 記者
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