お菓子をボーっと食べる人が見逃す健康リスク 一度、原料名をしっかり確認してみよう

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この不自然な食べ物には、リスクが伴うと私は考えています。実際、初期に開発された人工甘味料のズルチンやチクロは、中毒性、発ガン性、肝機能障害、催奇形性(胎児に奇形を生じさせる性質)など深刻なトラブルが指摘され、現在は使用禁止となっています。今、認可されている人工甘味料のなかに、こうしたリスクを抱えるものがないとは言い切れないのです。

そのほか、甘味以外でも、パンやケーキ、クッキーなどの材料に欠かせない小麦粉において、あまり知られていない真実があります。

実は現代の小麦は、品種改良により、風雨に強くなったものの、副産物としてグルテンというたんぱく質が過剰に含まれるようになりました。本来の小麦とは似て非なるものになったのです。

問題はこのグルテンが、体内でポリペプチド混合物というたんぱく質に分解されることです。昨今、アメリカの国立衛生研究所(NIH)のクリスティン・ジオドロ博士らの研究によって、このポリペプチド混合物は、脳に有害な物質が入らないように、脳と脳以外を流れる血液を隔てるフィルター「血液脳関門」を突破してしまうことがわかりました。

この小麦ポリペプチドは、血液脳関門を通過した後、脳のモルヒネ受容体と結びつき、麻薬と同等の中毒症状を引き起こすことが判明しています。

つまり、小麦由来のドーナツやパンなどの食品は、超加工食品の中でもそれだけ中毒性が高いのです。

しょっぱいお菓子にも要注意

甘味以外で付け加えれば、しょっぱいお菓子にも要注意です。

日本は古来より海水を原料にして塩を作ってきました。伝統的な製造方法でつくられた塩には、マグネシウムやカリウム、カルシウムなどのミネラルが含まれています。

ところが、現在、日本で使われる塩のほとんどは、塩化ナトリウム濃度が99.5%以上を占める、高度に精製された化学的な塩です。

ミネラルがほぼ除去されているわけで、これも白砂糖と同様、栄養価の低い食べ物と言わざるをえません。

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